ボディビルダーの漆黒の肌と独特なテカリに驚いたことはありませんか?多くの人が「なぜあんなに黒いのか」「あの光沢の正体は何なのか」と疑問を抱いています。
実は、この特徴的な外見には重要な理由があるのです。本記事では、ボディビルダーの肌の秘密に迫り、その目的と効果を詳しく解説します。
さらに、日本の大会規制や日焼けの方法など、知られざる裏側もお伝えします。健康や筋トレに関心がある方はもちろん、ボディビルに興味のある方必見の内容です。
ボディビルダーが肌を黒くする3つの理由
1. 筋肉のカットを際立たせる効果
ボディビルは、筋肉の見た目と体の仕上がり具合を競う競技です。選手たちは日々の厳しいトレーニングで筋肉を増量し、大会に向けて脂肪を徹底的に落とします。この過程で、彼らは肌を黒くするという重要な作業も行います。
なぜ黒い肌が必要なのでしょうか?それは、黒い肌の方が筋肉の陰影や凹凸がより鮮明に見えるからです。これを業界用語で「筋肉のカット」と呼びます。
白い肌では光の反射によって筋肉の起伏が見えにくくなってしまいます。これは、スキー場でゴーグルを着用したり、釣りで偏光サングラスを使用したりする理由と同じ原理です。つまり、黒い肌がコントラストを強調し、筋肉の細部まで観客や審査員の目に届けるのです。
2. 体型の欠点を隠すテクニック
黒い肌には、筋肉を強調する効果だけでなく、体型の小さな欠点を巧妙に隠すという利点もあります。完璧な筋肉バランスを持つ選手はほとんどいないため、この技術は非常に重要です。
例えば、わずかな非対称性や小さな脂肪のつきを目立たなくすることができます。また、皮膚の質感の違いを均一に見せる効果もあり、全体的に調和のとれた体型を演出することができます。
3. 舞台映えを考慮した演出効果
ボディビルの競技会場では、強力なスポットライトが使用されます。この光の下で、黒い肌は驚くほど効果的に働きます。
黒い肌は光を吸収し、筋肉の立体感を強調します。これにより、舞台上での存在感が格段に増し、観客や審査員の注目を集めやすくなります。さらに、汗や油によるテカリが加わることで、筋肉の輪郭がより鮮明になり、印象的な舞台演出が可能になるのです。
このように、ボディビルダーが肌を黒くするのは、単なる伝統や慣習ではなく、競技パフォーマンスを最大化するための戦略的な選択なのです。
ボディビルダーの黒い肌の秘密:カラーリングの実態
カラーリングとは?定義と目的
ボディビルダーの世界で「カラーリング」とは、肌を人工的に黒くする行為を指します。その主な目的は、筋肉の輪郭をより際立たせ、舞台上での見栄えを向上させることです。カラーリングは、競技の重要な準備段階として認識されています。
使用される製品:タンニングクリームとスプレー
カラーリングには主に以下の製品が使用されます:
- タンニングクリーム:均一な色付けが可能で、肌にしっとりとした質感を与えます。
- タンニングスプレー:素早く広範囲に塗布でき、均一な仕上がりが特徴です。
- ブロンザー:即効性があり、短時間で肌を褐色に変化させます。
これらの製品は、自然な日焼けを模倣しつつ、筋肉の陰影を強調する効果があります。
カラーリングの歴史と進化
カラーリングの歴史は、ボディビル競技の発展と共に進化してきました:
- 初期:ヨードチンキやコーヒーなどの自然素材を使用
- 中期:専用のタンニング製品の登場
- 現在:より自然で持続性の高い製品の開発
しかし、国内の大会では原則としてオイルやカラーの使用が禁止されています。そのため、多くのボディビルダーは自然な日焼けを選択しています。ゴールドジムなどの専門ジムでは、日焼けサロンを完備し、選手たちのニーズに応えています。
カラーリングの技術は日々進化していますが、自然な健康的な肌色を目指す傾向が強まっています。これは、審査基準の変化や健康志向の高まりを反映しています。
テカリの正体:オイルアップの重要性
ボディビルダーの特徴的なテカリには、重要な目的があります。このセクションでは、オイルアップの秘密に迫ります。
オイルアップの目的と効果
オイルアップは単なる見た目の演出ではありません。その主な目的と効果は:
- 筋肉の輪郭を強調:光の反射を利用して筋肉の起伏を際立たせます。
- 肌の乾燥を防止:長時間のポージングによる肌の乾燥を防ぎます。
- 筋肉の柔軟性を保持:筋肉の動きをスムーズにし、怪我を予防します。
- 審査員の目を引く:適度なテカリは、舞台上で選手を目立たせる効果があります。
人気のオイル製品とその特徴
ボディビルダーが使用するオイルには、様々な種類があります。ここでは、代表的な3種類を紹介します。
ポージングオイル
- 専用設計:ボディビル競技用に開発された製品
- 速乾性:素早く肌になじみ、べたつきが少ない
- 長時間持続:汗や摩擦に強く、長時間のポージングに適している
ベビーオイル
- コストパフォーマンス:比較的安価で手に入りやすい
- 肌への優しさ:敏感肌の人でも使いやすい
- 汎用性:日常的なスキンケアにも使える
専用ボディオイル
- 高機能:UV保護や保湿効果など、追加の機能を持つ
- 香り:様々な香りが楽しめる
- 栄養補給:ビタミンEなど、肌に良い成分を含むものもある
これらのオイルを適切に使用することで、ボディビルダーは最高のコンディションで舞台に立つことができるのです。
ボディビル大会での規制と最新トレンド
JBBFのカラーリング規制
JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)では、ボディビルディングやフィットネス競技におけるカラーリング(ボディカラー)について、特定のルールを設けています。以下は、JBBFのカラーリング規制に関する詳細です。
許可されるカラーリング
- JBBF公認セルフタンニングローション コンテストブラック(NURBS社製)1
- JBBF公認サロンでのカラーリング施術
注意事項
- 大会当日までにしっかりと液剤を流して、色が落ちないようにすること
- 上記以外のボディカラーは厳禁
- 違反した選手は失格になる可能性があります
- 会場の施設をカラーリングにより汚した場合は、弁償代を支払うことがあります
- JBBF公認サロンを利用した場合は、捺印済みの利用証明書を持参すること
歴史
- 2017年6月のオール関西ミスフィットネス・ミスボディフィットネス・大阪クラス別ボディビル・大阪マスターズ・大阪ジュニア選手権までは、カラー・オイルの使用が禁止されていた。
- その後、JBBFが指定・承認した商品のみ使用可となり、カラーリングサロン「ヴィーナス」でのカラーリングも認められるようになった。2
公認カラーリングサロン
BEYOND WAXなどのサロンがJBBF公認のカラーリングを実施しています。3
JBBFのカラーリング規制は、競技の公平性を保つために設けられています。許可されるカラーリングは、JBBF公認のセルフタンニングローションと公認サロンでのカラーリング施術のみです。選手は、これらの規制に従って競技に参加する必要があります。
国際大会での傾向
国際大会では、JBBFほど厳しい規制はありませんが、自然な見た目が好まれる傾向にあります。IFBBプロリーグなどでは、均一で自然な褐色が理想とされ、極端な黒さや不自然なテカリは減点対象となることがあります。選手たちはプロフェッショナルなカラーリング技術を駆使し、理想的な肌の状態を追求しています。
ボディビルダーのカラーリングとオイルアップQ&A
カラーリングは禁止されているの?
ボディビル大会でのカラーリングは、大会によってルールが異なります。JBBFではセルフカラーリングが禁止されており、公認のカラーリングサービスを利用する必要があります。一方、国際大会では規制が緩い場合もあるため、出場する大会のルールを事前に確認することが重要です。
セルフカラーリングの方法は?
セルフカラーリングを行う際は、専用のタンニングクリームやスプレーを使用します。まず、全身を均一に塗ることが大切で、特に背中など届きにくい部分は友人や家族の協力を得るのがおすすめです。ムラになりやすい部分(肘、膝、足首)には注意が必要で、薄めに塗るのがコツです。
カラーリングの落とし方
カラーリングを落とすには、温かいお湯でのシャワーが効果的です。専用のクレンジングオイルやボディスクラブを使用すると、より効果的に落とせます。頑固な部分にはレモン汁やベビーオイルを使う方法もありますが、肌に合わない場合もあるので注意が必要です。
オイルの選び方とおすすめ商品
ボディビルダーが使用するオイルは、テカリの度合いや持続性が重要です。ポージングオイルは専用品が多く、定評のある「プロタン」や「ドリームタン」がおすすめです。予算を抑えたい場合は、ベビーオイルも代用品として人気があります。選ぶ際は、アレルギー反応や肌への刺激にも注意を払いましょう。
まとめ:ボディビルダーの黒い肌とテカリの真実
ボディビルダーの黒い肌とテカリは、筋肉美を際立たせる重要な要素です。カラーリングとオイルアップは、競技の一部として認識されており、適切な方法で行うことが求められます。大会ルールの遵守、肌への配慮、そして効果的な見せ方を意識することで、ボディビルダーは最高のパフォーマンスを発揮できるのです。健康的な肌作りと筋肉美の追求を両立させることが、現代のボディビルディングにおいて重要なポイントとなっています。
オードリーの春日さんがボディビルに挑戦したのは有名ですね。番組見ましたが1年であの体を作るのはなかなか凄いです。アメフトやってたので元々ある程度体出来てたんですかね。本人がハマって番組企画が終了したあとも個人的に鍛えてるみたいです。
脚注: