

プロテインを始めたいけれど、種類も価格もバラバラでどれを買えばいいか分からない。そんな悩みを持つ方に向けて、選び方の基準から目的別の製品選定までを整理しました。
最初に知っておいてほしいことがあります。ホエイプロテインの原料価格がここ数年で大きく上がり、かつての「1kg 3,000円台」という相場は完全に崩れました。さらに、価格を据え置いたまま内容量だけを減らす、いわゆる実質値上げも各社で進んでいます。つまり、袋に書かれた価格を見比べても本当の安さは分かりません。
この記事では、タンパク質含有率・1kgあたりの単価・体質との相性・続けられる味という4つの基準に絞って、最初の1袋を選び切れるところまで案内します。
結論:初心者が選ぶべきプロテインはこの3つ

迷ったら、次の3つの中から自分の状況に近いものを選べば大きく外しません。価格はいずれも2026年9月時点で確認した実勢価格です。
1kgあたりの安さで選ぶなら「エクスプロージョン」
エクスプロージョン(X-PLOSION)のホエイプロテイン WPC は、3kgで12,028円(公式ストア)。1kgあたり約4,009円で、国内で買えるホエイプロテインとしては依然として最安クラスです。値上げが続くなかでも、この単価水準を維持しているブランドはほとんどありません。
タンパク質含有率は100gあたり約70gとやや控えめですが、コストを最優先するなら第一候補になります。
まず1kgから試すなら「REYS」「グロング」
初めての1袋で3kgは、味が合わなかったときの損失が大きすぎます。1kg前後で単価と含有率のバランスが良いのが、REYS(レイズ) と グロング(GronG) です。REYSは1kg 5,280円で含有率77.5%、グロングのホエイプロテイン100 スタンダードは1kg 5,980円で100gあたり75g以上。どちらも3kg系の大容量品より含有率が高めです。
店頭ですぐ買うなら「ザバス」
ザバス(SAVAS)ホエイプロテイン100 は、全国のドラッグストアやスーパーで買えるのが最大の利点です。通販を待たずに今日から始められ、実勢価格は980gで4,915円前後。
ただし明治は2026年9月以降の納品分から、ザバス粉末プロテイン14品を価格据え置きのまま内容量を削減しており、ホエイプロテイン100は980gから800gへ約18%減量されます。棚の商品が旧容量か新容量かで実質的な単価は変わります。
プロテインの選び方|初心者が押さえる4つの基準
プロテイン選びで見るべきポイントは、突き詰めると4つだけです。この4つを押さえておけば、何十種類ある製品の前でも判断できます。
タンパク質含有率で選ぶ

最も基本になる指標が、100gあたり何gがタンパク質かという含有率です。パッケージ裏の栄養成分表示で確認できます。
実際の製品を見ると、ホエイのWPCタイプで約67〜80%、高純度のWPIタイプで**約81〜97%**というのが現在のレンジです。「WPCは70〜80%」という一般論より下振れする製品があるのは、味付けやビタミン配合の分だけタンパク質以外の成分が増えるためです。同じブランドでもプレーン味が最も高く、チョコ系の味付き製品は数%下がります。
初心者が目安にするなら、75%以上を一つの基準にすると失敗が減ります。これを下回る製品は、糖質や脂質の割合が相対的に高くなります。
1kgあたりの単価で選ぶ
袋の値段ではなく、1kgあたりいくらかで比べてください。 これが今のプロテイン選びで最も重要な視点です。
計算は価格 ÷ 内容量(kg)です。900gで5,580円なら約6,200円/kg、3kgで12,028円なら約4,009円/kgになります。
この比べ方が必要なのは、同じ商品名のまま容量だけが変わっているケースが増えているからです。ザバスのホエイプロテイン100は1050g→980g→800gと2段階で減り、ビーレジェンドは主力のWPCプロテインが1kgから900gへ移行しました。
💰 単価を比べるときのチェックポイント:
- 内容量が何gか(1kgとは限らない)
- 表示価格が税込か税抜か
- 送料込みの総額はいくらか
お腹に合う種類で選ぶ

プロテインを飲むとお腹がゴロゴロする、という話を聞いたことがあるかもしれません。原因は牛乳に含まれる乳糖です。
一般的なWPCタイプには乳糖が残っていますが、WPIタイプは製造工程で乳糖をほぼ取り除いてあります。大豆由来のソイプロテインには、そもそも乳糖が含まれていません。
ただし「日本人だから最初からWPIを買うべき」とまでは言えません。詳しくはこの後の種類の解説で扱いますが、症状が出るかどうかは1回に摂る乳糖の量と個人差によって決まります。まずは安いWPCを少量で試し、合わなければWPIかソイに切り替える、という順序が現実的です。
続けられる味と溶けやすさで選ぶ
含有率も単価も優秀な製品を買っても、まずくて飲まなくなれば意味がありません。継続できるかどうかが、最終的な効果を決めます。
最初の1袋は、ココア・チョコレート・バニラといったクセの少ない定番フレーバーが無難です。抹茶や柑橘系は好みが割れます。人工甘味料の甘さが苦手な方は、甘くないプロテインの選び方と人工甘味料不使用製品の実態も参考にしてください。
溶けやすさも継続に直結します。ダマが残ると飲むのが苦痛になるためです。これは製品の性質だけでなく溶かし方の問題でもあるので、うまく混ざらないときはプロテインが溶け残る原因と溶かし方の手順を確認してみてください。
プロテインの種類と違い|ホエイ・カゼイン・ソイ
プロテインは原料によって大きく3種類に分かれます。それぞれ吸収のされ方と価格帯が違うので、目的に合うものを選びます。

ホエイプロテイン(WPC・WPI)
牛乳から乳脂肪とカゼインを取り除いた乳清(ホエイ) を原料とするタイプで、市販製品の大半がこれにあたります。必須アミノ酸が豊富で、吸収が速いのが特徴です。
実測では、ホエイを摂取すると血中のアミノ酸濃度は約80分でピークに達し、約6時間かけて元の水準に戻ります(Boirie et al. 1997)。よく「1〜2時間で吸収される」と書かれますが、これはピークまでの時間であって吸収が終わる時間ではありません。
ホエイは製法によってさらに2つに分かれます。
| 項目 | WPC | WPI |
|---|---|---|
| 正式名称 | ホエイプロテインコンセントレート | ホエイプロテインアイソレート |
| タンパク質含有率 | 約67〜80% | 約81〜97% |
| 乳糖 | 残る | ほぼ除去されている |
| 1kgあたりの価格帯 | 約4,000〜6,200円 | 約7,000〜9,500円 |
| お腹への影響 | 人によって出る | 出にくい |
WPC は価格が抑えられており、初心者が最初に買うならまずこちらです。WPI は乳糖を取り除くひと工程が入る分だけ割高になりますが、含有率が高く、お腹が緩くなりやすい方でも飲めます。
なお、WPIでもビタミンなどを配合した製品では含有率が81%程度まで下がることがあります。「WPI=必ず90%以上」ではない点は覚えておいてください。
カゼインプロテイン
同じ牛乳由来ですが、こちらは乳清ではなくカゼインが原料です。胃の中でゲル状に固まるため、消化吸収がゆるやかに進みます。実測では、摂取後の血中アミノ酸濃度が6〜7時間にわたって高い水準を保ち続けます(Boirie et al. 1997)。この持続性から就寝前や食間の補給に向き、満腹感が続きやすいのも特徴です。
単体製品の流通量は少なく、国内ではホエイとの混合製品として売られていることがほとんどです。初心者が最初に選ぶ必要性は低いタイプです。
ソイプロテイン
大豆から抽出した植物性タンパク質です。乳製品を含まないため、乳糖が一切入っていません。牛乳でお腹を壊す方、乳製品アレルギーがある方、動物性食品を避けている方の選択肢になります。
吸収速度については「ホエイとカゼインの中間」と説明されることが多いのですが、具体的な時間数を示した信頼できる実測データは見当たりませんでした。「ソイは5〜6時間で吸収される」といった数字を見かけても、根拠は確認できていないと考えてください。
もう一点、大豆イソフラボンの美容効果を前面に出した製品がありますが、これは公的機関が評価・承認した効果ではありません。食品安全委員会は1日摂取目安量の上限値を70〜75mg(アグリコン換算)、サプリメントによる上乗せ摂取の上限を30mgと設定しており、摂るほど良い成分ではない点は押さえておいてください。
種類別の比較表
| 特徴 | ホエイ(WPC/WPI) | カゼイン | ソイ |
|---|---|---|---|
| 原料 | 牛乳(乳清) | 牛乳(カゼイン) | 大豆 |
| 血中アミノ酸のピーク | 約80分 | 緩やか(6〜7時間持続) | 中間とされる(実測データは未確認) |
| タンパク質含有率 | 約67〜97% | 約80% | 約75〜80% |
| 乳糖 | WPCは残る/WPIはほぼなし | 含む | なし |
| 1kgあたりの価格帯 | 約4,000〜9,500円 | やや高い | 約3,900〜5,500円 |
| 向いている人 | 筋力アップ・幅広い目的 | 就寝前の補給 | 乳製品を避けたい人 |
初心者が最初に買うなら、ホエイのWPC が基本です。汎用性が高く、価格も最も抑えられます。お腹の不調が出た場合にWPIかソイへ切り替える、という進め方が無駄になりません。
お腹を壊しやすい人がWPI・ソイを選ぶ基準

ここは誤解が多いところなので、正確に整理します。
まず事実として、日本人を含むアジアの人の95〜100%は、成人期に乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)の活性が低下する体質です(Jミルク『よくわかる!乳糖不耐』)。「日本人の85%が乳糖不耐性」という数字が広く流通していますが、体質の話としてはむしろ低い見積もりです。
ただし、体質があることと症状が出ることは別です。同じ資料には、次のようなデータが載っています。
🔍 乳糖と症状の関係について分かっていること:
- 体重1kgあたり乳糖0.72gまでは下痢症状が出ない(体重50kgなら乳糖35g=牛乳約700mL相当)
- 乳糖10g以下(牛乳約200mL相当)は小腸の酵素で消化される
- 牛乳で症状を自覚した46人のうち11人は、検査では乳糖吸収不全と判定されなかった
つまり、ほとんどの日本人はラクターゼ非持続型でありながら、通常量の乳製品では症状が出ません。ホエイプロテイン1食に含まれる乳糖は牛乳1杯よりはるかに少ないため、「日本人だからWPIを買うべき」という論法は成立しないのです。
したがって判断基準はシンプルです。実際に飲んでみてお腹が緩くなる、張る、ゴロゴロするという症状が出た場合に限り、WPIかソイへ切り替えてください。 症状が出ていないのに高いWPIを選ぶ理由はありません。
なお、WPCで不調が出たときの具体的な製品選びと対策は、乳糖不耐症でも飲めるWPI・乳糖カット製品の選び方で詳しく扱っています。
【目的別】プロテインの選び方
同じプロテインでも、目的によって選ぶべき種類と飲む量は変わります。ここでは3つの代表的な目的に分けて整理します。

ダイエット・減量目的の選び方
減量中にプロテインを使う目的は、カロリーを抑えながら筋肉量の減少を防ぐことです。食事量を減らすとタンパク質も一緒に減り、筋肉が落ちて代謝が下がるという悪循環に入りやすくなります。
製品選びでは、含有率80%前後以上を目安にすると、同じタンパク質量あたりのカロリーを低く抑えられます。WPIやソイが候補になりやすいのはこのためです。
摂取量については、減量中は通常より多めのタンパク質が必要になることが複数の研究で支持されています。国際スポーツ栄養学会は、低カロリー食と高タンパク摂取(推奨量の2〜3倍程度)の組み合わせが脂肪減少と筋肉量維持の両立に有効としています。実用的には体重1kgあたり2.0〜2.5gを上限の目安と考えてください。
⚠ 減量時の注意点:
- 食事の置き換えではなく、あくまで不足分の補充として使う
- 極端な糖質制限と組み合わせない
- 体重の減少ペースは月に体重の3〜5%程度までに留める
筋肉増量・バルクアップ目的の選び方
筋肥大が目的なら、吸収の速いホエイ(WPCまたはWPI) が基本です。含有率が高く、1食あたり20g以上のタンパク質が確保できる製品を選びます。
摂取量については、はっきりしたデータがあります。49件の研究を統合したメタ解析(Morton et al. 2018, British Journal of Sports Medicine)では、総タンパク質摂取量が体重1kgあたり約1.6gを超えると、それ以上増やしても筋肉量の増加は頭打ちになると報告されています。信頼区間の上限を考慮しても2.2g程度です。
つまり、筋肥大目的で体重1kgあたり3gを狙う必要はありません。よく見かける「増量期は3g」という数字は減量期の研究文脈から出てきた値で、増量目的の根拠としては弱いものです。体重70kgなら1日112〜154gを食事とプロテインの合計で確保すれば十分です。
むしろ筋肥大で重要なのは、総摂取カロリーが消費を上回っているかです。プロテインだけ増やしてもカロリーが足りなければ体は大きくなりません。
健康維持・タンパク質不足の補給目的の選び方
激しい運動をしていない方がプロテインを使う目的は、日常の食事で足りないタンパク質を補うことです。この場合、必要量の基準は運動をする人とは異なります。
厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2025年版)におけるタンパク質の推奨量は、18〜64歳で男性65g/日、女性50g/日です。65歳以上の男性は60g/日に下がります。まずは普段の食事でこの量に届いているかを把握し、不足する分だけを補うのが合理的です。
製品選びでは、味と飲みやすさを優先して構いません。ホエイでもソイでも、含有率75%以上であれば目的は達せられます。
なお、コラーゲン配合をうたう美容目的の製品について補足します。経口コラーゲンは肌の水分量と弾力の改善を示したメタ解析(Nutrients 2023)がありますが、臨床試験で使われた量は1日2.5〜10gです。「コラーゲン配合」と書かれていても配合量がこの水準に届かなければ同じ効果は期待できないため、成分表示を確認してから判断してください。
初心者におすすめのプロテイン|主要ブランドの価格と含有率を比較
ここからは具体的な製品です。価格はすべて2026年9月時点で確認した実勢価格で、この市場では半年で状況が変わります。購入前には必ず現在の価格を確認してください。

主要ブランド比較表
| ブランド | 製品 | 種別 | 容量 | 価格(税込) | 1kgあたり | タンパク質 | 主な購入先 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| エクスプロージョン | ホエイプロテイン WPC | WPC | 3kg | 12,028円 | 約4,009円 | 約70% | 公式・楽天・Amazon |
| ザバス | ホエイプロテイン100 | WPC | 980g | 4,915円 | 約5,015円 | 71〜75% | ドラッグストア・通販 |
| REYS | ホエイプロテイン | WPC | 1kg | 5,280円 | 5,280円 | 77.5% | Amazon・楽天 |
| WINZONE | パーフェクトチョイス | WPC | 1kg | 5,580円 | 5,580円 | 74.4% | Amazon・楽天 |
| ビーレジェンド | WPCプロテイン | WPC | 900g | 5,580円 | 約6,200円 | 約74% | 公式・楽天 |
| マイプロテイン | Impact ホエイ | WPC | 1kg | 5,590円 | 5,590円 | 約75% | 公式・楽天公式店 |
| グロング | ホエイプロテイン100 スタンダード | WPC | 1kg | 5,980円 | 5,980円 | 75%以上 | 公式・楽天・Amazon |
| ザバス | プロ WPIクリア | WPI | 840g | 5,865円 | 約6,982円 | 97% | 通販中心 |
| VALX | WPI パーフェクト | WPI | 1kg | 7,980円 | 7,980円 | 96.4% | Amazon・楽天 |
| グロング | WPI ハイプロテイン | WPI | 1kg | 9,480円 | 9,480円 | 90%以上 | 公式・楽天 |
エクスプロージョン(X-PLOSION)
初心者へのおすすめ度:
大容量・低単価に振り切った国内ブランドです(エクスプロージョン公式ストアのWPC商品一覧)。3kgの価格は2024年の6,999円から段階的に上がって現在は12,000円台ですが、1kgあたり約4,009円という単価は、他ブランドの1kg単価が5,000〜6,000円台にある中で依然として最も安い部類です。
✅ こんな人に向いています:
- 1食あたりのコストを最優先したい
- 3kgを保管できるスペースがある
- 飲み慣れていて味の好みが決まっている
グロング(GronG)
初心者へのおすすめ度:
WPCからWPIまでラインナップが揃っている国内ブランドです。グロング公式ショップのホエイプロテイン100 スタンダードは1kg 5,980円、3kg 16,980円。フレーバーは9種類です。
特筆すべきはWPI製品の選択肢の多さです。WPI CFM製法パフォーマンスは9フレーバーでビタミン11種を配合、WPIハイプロテインは含有率90%以上と、目的に応じて選べます。WPIでここまでフレーバーが揃っているブランドは多くありません。
また同社は公式noteでプロテイン値上げの理由をメーカー側から解説し、ホエイ原料の輸入単価が2021年1月の約746円/kgから約2,234円/kgへ上昇したことを公表しています。
REYS(レイズ)
初心者へのおすすめ度:
ボディビルダーの山澤礼明氏が監修する国内製造ブランドです。WPCタイプが1kg 5,280円でタンパク質含有率77.5%と、1kgサイズの中では単価と含有率のバランスが最も良い部類に入ります。WPIタイプも1kg 7,980円でビタミン7種を配合。販売はAmazonが中心です。
ビーレジェンド(be LEGEND)
初心者へのおすすめ度:
フレーバーの種類と味の設計で支持されている国内ブランドです。激うまチョコ風味など、甘さが強すぎない日本人向けの味づくりが特徴で、コラボフレーバーも定期的に登場します。
現在の主力は900gサイズで5,580円。以前の主力だった1kgサイズは在庫切れとなり、900gへ移行しています。 商品ページには1kg版が3,980円という表示のまま残っていますが購入できないため、価格比較の際は注意してください。
さらにWPIシリーズは公式ストアのカテゴリから外れ、全販売チャネルで在庫がない状態です(Yahoo!公式店では「販売期間終了」と表示)。WPI目的でこのブランドを選ぶことは、現時点では難しくなっています。
ザバス(SAVAS)
初心者へのおすすめ度:
明治が展開する国産ブランドで、全国のドラッグストアやスーパーで買える点が他と決定的に違います。通販を使わずに始められ、味が合わなければすぐ別の味に変えられます。
主力のホエイプロテイン100は980gで実勢4,915円前後、タンパク質含有率は味によって71〜75%。高純度タイプのザバス プロ WPIクリアは840gでタンパク含量97%と、国内で流通するWPIの中でも特に高い数値です。
⚠ 購入前に確認すべき点:
- 内容量が980gか800gか(2026年9月以降、順次800gへ切り替え)
- プロ WPIリカバリーはタンパク含量20%の別用途製品(WPIクリアと混同しやすい)
- 店頭価格と通販価格の差が大きい
マイプロテイン(Myprotein)
初心者へのおすすめ度:
英国発の大手ブランドで、フレーバーの選択肢の多さが魅力です。公式サイトの表記は40種類以上(以前は60種類以上)で、国内ブランドより幅があります。
Impactホエイプロテインは楽天市場公式店で1kg 5,590円。ただし公式サイトの定価は7,975円まで上がっており、セール時に買えるかどうかで実質価格が大きく変わるブランドです。
以前は「公式サイトのみで販売」という方針でしたが、現在は楽天市場に公式店があります。Amazonには公式ストアが確認できないため、購入はマイプロテイン公式サイトか楽天公式店が確実です。
WPIから始める場合の候補
お腹の不調がすでに分かっている方や、含有率を優先したい方向けの選択肢です。WPIはWPCより1kgあたり2,000〜3,000円ほど高くなります。
💡 WPIの主な候補:
- ザバス プロ WPIクリア(840g/タンパク含量97%/通販中心)
- VALX WPI パーフェクト(1kg 7,980円/含有率96.4%)
- グロング WPI ハイプロテイン(1kg 9,480円/含有率90%以上/フレーバー3種)
含有率で選ぶならザバスとVALX、フレーバーを選びたいならグロングのWPI CFM製法パフォーマンス(9種)が現実的です。かつて低価格帯のWPIとして選ばれていたビーレジェンドのWPIは、入手が難しくなっているため候補から外して考えてください。
プロテインの飲み方|1日の摂取量と飲むタイミング
製品を決めたら、次は量とタイミングです。ここは誤った情報が広く流通している領域なので、根拠のある部分だけを整理します。

1日に必要なタンパク質量の目安
必要量は、運動の有無と体重で決まります。
| 対象 | 1日のタンパク質量の目安 |
|---|---|
| 一般成人男性(18〜64歳) | 65g |
| 一般成人女性(18〜64歳) | 50g |
| 高齢男性(65歳以上) | 60g |
| 軽い運動をする人 | 体重1kgあたり1.2〜1.4g |
| 筋力トレーニングをする人 | 体重1kgあたり1.6〜2.2g |
| 減量中でトレーニングをする人 | 体重1kgあたり2.0〜2.5g |
一般成人の数値は食事摂取基準の推奨量、運動をする人の数値は国際スポーツ栄養学会のポジションスタンドおよびMorton et al. 2018のメタ解析に基づきます。いずれも食事とプロテインを合わせた1日の総量です。体重70kgで筋トレをする方なら112〜154gですが、通常の食事ですでに60〜80g程度は摂れているため、プロテインで補うのは残りの数十グラムになります。
自分がどれくらい摂れているか分からない場合は、PFCバランスの計算方法と目的別の最適比率で現在の食事を把握してから逆算すると、必要な量が見えてきます。
上限についても触れておきます。「男性は1日140g、女性は120gを超えないように」といった固定値を見かけますが、この基準に公的な根拠は見当たりません。 日本人の食事摂取基準(2025年版)では、タンパク質の耐容上限量は全年齢区分で設定されていません。そもそも体重60kgの人と90kgの人に同じ上限を当てはめることに栄養学的な意味がないため、量を考えるときは体重比で見てください。
「摂りすぎると腎臓や肝臓に負担がかかる」という説についても、現在のデータでは健康な人には当てはまりません。28件の研究・1,300人以上を統合した解析(Devries et al. 2018, Journal of Nutrition)では、慢性腎臓病のない成人において高タンパク食と腎機能の悪化を結びつける証拠はないと結論づけられています。
⚠ ただし例外があります:
- 慢性腎臓病と診断されている方は、たんぱく質制限が治療の一部です
- 上記の研究はいずれも腎疾患のある人を除外しています
- 腎機能に指摘を受けている方は、摂取量を自己判断で増やさず主治医に確認してください
飲むタイミングの考え方

「トレーニング後30分以内のゴールデンタイムを逃すな」という説明を見たことがあると思います。この説は、現在のデータでは支持されていません。
タンパク質摂取のタイミングを検証したメタ解析(Schoenfeld, Aragon & Krieger 2013)では、タイミングによる差に見えていたものが、実際にはタイミングを守った群のほうが1日の総タンパク質摂取量が多かったことでほぼ説明できると報告されました。総摂取量を揃えるとタイミングの効果は消え、著者らは「狭い同化の窓は存在しないようだ」と結論づけています。窓の幅も30分ではなく少なくとも4〜6時間、国際スポーツ栄養学会は運動後の同化感受性は少なくとも24時間続くとしています。
🕐 現時点で言える実務的な結論:
- 最も効くのは1日の総タンパク質摂取量を確保すること
- 運動の前後どちらで摂っても効果は得られる
- 30分を過ぎたからといって無駄になることはない
もちろん「運動後にまったく食べない」より「摂る」ほうが良いのは変わりません。ただし分単位で焦る必要はなく、自分が続けやすいタイミングに置くのが正解です。食事とプロテインの順番をどう組むかは、筋トレと食事とプロテインの理想的な順番・タイミングで具体例を紹介しています。
初心者がやりがちなプロテイン選びの失敗
最後に、最初の1袋でつまずきやすいポイントを3つ挙げます。いずれも事前に知っていれば避けられるものです。

いきなり大容量を買う
単価だけを見ると3kgが圧倒的に有利です。しかし味が合わなかったときの損失も3倍になります。プロテインは開封後の賞味期限も短くなるため、飲めないまま放置すると丸ごと無駄になります。
初回は1kg以下、可能なら300g前後のお試しサイズから始めてください。味が確定してから大容量に移行すれば、単価のメリットは後からいくらでも取り返せます。
内容量の変更に気づかないまま価格だけを比べる
現在のプロテイン市場では、価格を据え置いて内容量を減らす形の値上げが主流になっています。明治はザバス粉末プロテイン14品で11〜22%の減量を実施し、ビーレジェンドは主力WPCを1kgから900gへ移行しました。
比較サイトやレビュー記事に載っている価格が旧容量のものである可能性は常にあります。必ず商品ページで内容量を確認し、1kgあたりに換算してから比べてください。
販売チャネルごとの価格差を確認しない
同じ製品でも購入先によって価格が違います。エクスプロージョンのWPC 3kgは公式ストアで12,028円ですが、Amazonの実勢価格は約13,790円と1,700円以上の差があります。一方でマイプロテインのように、公式サイトの定価よりセール時やモール公式店のほうが安くなるブランドもあります。「公式が安い」という一般則はありません。 買う前に複数のチャネルを見比べてください。
まとめ
プロテイン選びで押さえるべきは、タンパク質含有率75%以上、1kgあたりの単価、体質との相性、続けられる味の4つです。この順に確認すれば、初心者でも判断できます。
原料価格の上昇により、袋の値段だけを見ても本当の安さは分からなくなりました。同じ商品名のまま内容量が減っているケースが増えているため、必ず1kgあたりに換算して比べてください。
具体的な選択としては、単価を最優先するならエクスプロージョンの大容量、初めての1袋ならREYSやグロングの1kg、通販を使わず今日から始めたいならドラッグストアのザバスが現実的です。お腹の不調が出た場合にWPIかソイへ切り替えれば十分で、最初から高価なWPIを選ぶ必要はありません。
量については、筋力トレーニングをするなら体重1kgあたり1.6〜2.2gを食事との合計で確保すること。タイミングは分単位で気にするより、1日の総量を毎日確保できる飲み方を選ぶほうが結果につながります。
もし「プロテイン飲んだこと無いんだけど、どれを選べば良いか3行で教えて。」と聞かれたらこう答えます。
– 何でも良い
– 何を飲むかじゃない
– 飲むか飲まないかだ
プロテインの選び方でよくある質問
- プロテインを飲むと太りますか?
-
プロテインそのもので太ることはなく、1日の総摂取カロリーが消費を上回った場合にだけ体脂肪が増えます。タンパク質を増やしてその分の主食や脂質を減らせば、カロリーは変わりません。
- プロテインでお腹を壊すのはなぜですか?
-
一般的なWPCタイプに残っている乳糖が原因であることが多いです。症状が出る場合は乳糖をほぼ除いたWPIか、乳糖を含まないソイプロテインに切り替えると改善が期待できます。
- プロテインは毎日飲まないといけませんか?
-
毎日飲む必要はありません。重要なのは1日の総タンパク質摂取量を確保することなので、食事で十分に摂れた日は飲まなくても問題ありません。
- 高校生がプロテインを飲んでも大丈夫ですか?
-
通常のプロテインであれば問題ありません。ただし食事摂取基準における15〜17歳の推奨量は男性65g・女性55gで、体重換算では1kgあたり約1.1gにあたるため、まず食事で満たせているかを確認するのが先です。
- WPCとWPIはどちらを買えばいいですか?
-
まずは価格の安いWPCから始めてください。お腹が緩くなる、張るといった症状が出た場合にWPIへ切り替えれば、余計な出費を避けられます。
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参考サイト・出典:

