サウナスーツにダイエット効果を求めている人は、残念ですが勘違いです。
ボクサーはサウナスーツ着て走ってるって??
あれは、ダイエットではなく減量です。ダイエットと減量の違いと、なぜサウナスーツがダイエットに適さないかを解説してみます。
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サウナスーツにダイエット効果がない理由
ダイエットと減量の違い
ダイエットの目的は見た目
簡単に定義すると次のようになります。
- ダイエット:脂肪を減らすこと
- 減量:体重を減らすこと
多くの一般人が希望しているのは”ダイエット”です。スタイルをよくするために脂肪を減らす ので、結果的に体重が減る ということです。目的と手段を混同しないように注意。ダイエットの目的は見た目のスタイルをよくすることです。
減量の目的は計量をパスすること
ボクサーに限らず、階級制(体重別)のスポーツには計量があります。 規定の体重以下でないと試合に出られず失格になります。
この計量をクリアするために、なるべく体力は維持したまま一時的に目的の体重まで落とすのが減量 です。
ですので、ボクサーはスタイルアップのために減量を行っているのではありません。純粋に重さの調整が目的 です。
それも一時的にです。翌日の試合当日になると、計量時からプラス3〜5kg増えているのは当たり前です。
基本的にボクサーは日頃から体脂肪率10%台前半しかありません。計量にむけて減量をして行きます。で、体脂肪が10%切るくらいになると、もう減らせる脂肪が無くなるんです。
なので、仕方なく一時的に体内の水分量を減らして グラム単位で重さを削って行きます。そのためにサウナスーツで発汗を促す のです。これがボクサーの減量です。
汗をかいても脂肪は減らない
サウナスーツの効果は発汗作用です。サウナスーツを着て体温を高く保つことで、通常より多くの汗をかくと言う仕組み。
でも、汗を書くだけで脂肪燃焼効果はありません。
- 体温を高くすると脂肪が燃えるというのはウソです。
- 体温が高い人は基礎代謝が良いというのは本当 です。
ややこしいですね。正確に言うと、体内の脂肪が燃焼することで体温が高くなる です。
体内にあるカロリーがエネルギーとして変換されることで熱が発生しているんです。
ですので「体温が高い人が基礎代謝が良い」というよりは、「基礎代謝が良いから、結果的に体温が高くなっている」です。なので、外から体を暖めようが、体内の脂肪は燃えません。
ロウソクとか固形燃料をイメージすればわかりやすいかも。
コレに火とつけて燃やすと、熱が出ます。で、燃料は燃えて無くなります。ここはOKですよね。
では、これを暖めたら どうなるでしょう。どうもなりません。なっても溶けるだけ ですよね。で、冷えると固まります ね。つまり脂肪の量は変わらないということです。
でも、温度を上げたら着火するとか言うツッコミは辞めてくださいね。
確かに着火するかもしれませんが、そこまで加熱したら人間は死んでしまいます。
サウナスーツを着ない方が運動量を増やせる
単純に、サウナスーツを着て走るより、Tシャツ短パンなど快適な服装で走った方が長時間・もしくは強度の高い運動が出来ると思います。運動したぶんエネルギーは燃やされます。
サウナスーツを着ることで、単純に運動するのがしんどくなりますので運動量が落ちます。そのまま脂肪の減少量は減ります。
サウナスーツで3km走れるなら、快適な服装で5km走ったほうが痩せます よということです。
サウナスーツまとめ
一般人がサウナスーツを着るメリットってほとんど無いんじゃないでしょうか。あるとすれば、体重測定の数値だけ でも一時的にどうにかしたいという時くらいかと。
残念ですが、着るだけで痩せ易くなるような便利なものではありませんのであしからず。
ただ、「汗をびっしょりかいてスッキリ!」みたいな気分的な目的で着ている人はそれで全く問題ありません!