

コンプレッションウェアは、伸縮素材で体に圧をかけるスポーツ用のインナーです。「着圧インナー」「スポーツタイツ」とも呼ばれ、ジムやランニングで着る人が多い一方で、「筋肥大の妨げになる」「着ても効果なし」という声も根強くあります。
この記事では、筋トレ中の着用で体に何が起きるのかを研究結果から整理し、デメリット、目的別の選び方、おすすめブランドまで解説します。
先に結論を書くと、筋肥大を妨げると示した研究も、妨げないと確かめた長期の研究もまだありません。1回ごとの短期研究では、筋トレ中に着ても挙上回数や筋力に差は出ていません。効果については、運動中の記録向上はほぼ確認されておらず、運動後の回復に小さな効果があるというのが現在のデータです。
コンプレッションウェアは筋肥大の妨げになる?筋トレ中の着用を検証

筋肥大を妨げるかを直接調べた研究はない
「コンプレッションウェアを着て筋トレすると筋肥大の妨げになる」という説について、数週間以上トレーニングを続けて筋肉の太さ(筋断面積・筋厚)を測り、着用の有無で比べた研究は見つかっていません。
説の出どころをたどると、トレーナーの解説記事や動画に行き着きます。内容は「セット後に筋肉へ流れ込む血液がパンプを起こすので、全身を締め付けるとパンプが抑えられるかもしれない」という理屈で、研究データを示したものではありません。
研究がないことは、影響がないことの証明にはなりません。一方で「妨げる」と言い切れる材料もないのが現状です。判断の手がかりになるのは、筋トレ中の着用を1回単位で調べた短期研究です。
「パンプを抑える」説と、短期研究で測られた血流・腫脹・挙上回数
パンプ説に関係する項目を測った研究の結果は、次のとおりです。
| 測った項目 | 着用したときの結果 | 研究の条件 |
|---|---|---|
| 脚の周径(パンプ・腫れ) | 差なし | 非鍛錬者10名・膝伸展運動1回 |
| 筋の血液量の指標(総ヘモグロビン) | 約9%低下 | 同上 |
| 筋肉痛・筋損傷の指標(CK) | 差なし | 同上 |
| 挙上回数・筋力・パワー | 変化なしの報告が中心 | 160研究を集めた系統的レビュー |
| 筋力の回復(レジスタンス運動を含む) | 有意な効果なし | 19件のランダム化比較試験のメタ分析 |
膝伸展運動中の着用を調べたクロスオーバー試験では、筋の血液量の指標はやや下がったものの、パンプの結果として表れる脚の太さには差がありませんでした。また160研究・2,530名を対象にした系統的レビューでは、アームスリーブを着けたベンチプレスのパワーや、ショーツを着けたスクワットの反復回数に変化はなかったと整理されています。
筋肥大の主な刺激は、重量を挙げて筋肉にかかる機械的な負荷です。挙上回数や筋力が落ちないのであれば、こなせるトレーニング量は着用しても変わらないと考えられます。
ただし、これらは少人数・1回だけの研究で、着圧の値が報告されていないものも多くあります。長期的に筋肉の太さへどう影響するかは、わかっていません。
加圧トレーニング(血流制限)とは圧の強さが桁違い

「締め付けで血流が変わる」という点から、加圧トレーニング(血流制限トレーニング)と混同されることがあります。しかし、かかる圧の大きさはまったく違います。
| 比較項目 | スポーツ用コンプレッションウェア | 加圧トレーニング |
|---|---|---|
| 圧のかけ方 | 広い面を布で圧迫する | 腕・脚の付け根をカフで締める |
| 圧の目安 | タイツ・シャツで約5〜25mmHg、ソックスで約20〜30mmHg(実測値) | 動脈が閉じる圧の40〜80%(脚では概ね45〜160mmHg) |
| 狙い | 筋肉の揺れを抑える、回復を助ける | 血流を制限し、軽い重量で筋肉を追い込む |
加圧トレーニングの圧は、血流制限トレーニングの実施方法をまとめた論文で、個人ごとの動脈閉塞圧を基準に設定するよう示されています。コンプレッションウェアの圧はその数分の一以下です。
さらに、22研究を統合したメタ分析では、運動中の着用で動脈・静脈の血流はむしろ増える方向でした。「着圧で筋肉への血流が止まり、筋肥大が妨げられる」という理屈は、平均的なデータとは合いません。
ジムの筋トレで着るときの判断基準
研究の現状を踏まえると、ジムでの着用は次のように判断できます。
🏋️ ジムの筋トレで着るときの判断基準:
- 筋肥大への悪影響を示したデータはないため、着て動きやすいなら着用を控える理由は見当たらない
- 長期の影響はわかっていないので、気になる人は着圧の強い製品を避けるか、トレーニング後だけ着る
- 鏡でパンプを確認しながらトレーニングしたい日は、脱いでおくのも合理的な選択
- 指先がしびれる・冷える・皮膚の色が変わる場合は、サイズが小さすぎるので着用をやめる
コンプレッションウェアは魔法のアイテムではなく、適切な条件で使えばサポートになる補助的な道具です。着るか着ないかでトレーニングの成果が大きく変わるものではありません。
コンプレッションウェアは効果なし?運動中と運動後で分かれる研究結果
「効果なし」かどうかは、いつ着るかで答えが変わります。

着圧で体に起きること(筋振動の抑制・静脈血流の増加)
着圧によって体に起きる変化として、研究で確認されているのは次の2つです。
1つ目は筋振動の抑制です。ランニングの着地のたびに、筋肉や脂肪などの軟部組織は揺れます。ランニング中の着用を調べた51研究のメタ分析では、この揺れが有意に小さくなっていました。
2つ目は静脈血流の増加です。前述の22研究のメタ分析では、静脈の血流は安静時・運動中・運動後の回復期に増えていました。脚は重力で血液が下にたまりやすいため、外から圧をかけると心臓に戻る流れが助けられます。
運動中の着用:パフォーマンス向上はほぼ確認されていない
一方で、運動中に着て記録が伸びるかについては、否定的な結果が中心です。
| 調べた内容 | 結果 |
|---|---|
| ランニングのレースタイム・疲労困憊までの時間(51研究のメタ分析) | 差なし |
| スプリント・垂直跳び・血中乳酸(23研究のメタ分析) | 差なし |
| トレッドミル運動中の心拍数(健常男性26名) | 着用で低下、酸素摂取量は差なし |
健常男性26名を対象にした研究では、運動中の心拍数が平均で約157拍/分から約152拍/分に下がりました。ただし比較の相手は「ウェアを着ていない状態」で、服を着ていること自体の影響と区別できません。
筋肉の揺れは減っても、それがタイムや持久力の差になって表れるほど大きくはない、と読むのが自然です。記録を伸ばす道具として買うと、期待外れになりやすいでしょう。
運動後の着用:筋肉痛・筋力回復に小さな効果(プラセボは排除できていない)
運動後の回復については、効果を示す研究が比較的多くあります。
📊 運動後の着用に関する主な研究:
- 12研究・205名のメタ分析:激しい運動後の着用で、筋肉痛の軽減と筋力・パワーの回復が見られた(効果の大きさは小〜中程度)
- 23研究のメタ分析:筋力の回復に効果があり、レジスタンス運動後でも同様。着圧が15mmHg未満か以上かで効果に差はなかった
- 19件のランダム化比較試験のメタ分析:筋力の回復に有意な効果は見られなかった
- 運動後の着用を調べた国内の研究課題:筋パワーの回復を促進したが、筋損傷が大きい場合に限られた。高強度運動後は冷却との併用が筋損傷の軽減に有効な可能性がある
結果が割れる理由のひとつがプラセボ効果です。着圧ウェアは着ていることが本人にわかるため、薬のような目隠し試験がほぼできません。12研究のメタ分析でも、盲検化された研究はゼロで、著者自身がプラセボ効果を排除できないと述べています。
回復研究で使われた着用時間は、運動後4時間から72時間までさまざまです。「何時間着れば効く」という決まった目安はありません。
運動後のケアを増やしたい場合は、フォームローラーの効果と正しい使い方も参考にしてください。
「効果なし」と感じやすい理由

コンプレッションウェアを「効果なし」と感じる背景には、次のような原因があります。
🔍 「効果なし」と感じやすい原因:
- 運動中の記録アップを期待している:研究で支持されているのは主に運動後の回復
- サイズが大きい:圧がほとんどかからず、着圧の作用が出ない
- 効果がもともと小さい:回復の差は、体感ではっきり気づくほどの大きさではない
- 製品ごとに着圧がばらばら:同じ「コンプレッション」でも、かかる圧は製品や体型で大きく違う
コンプレッションウェアのデメリットと注意点

着圧値が表示されず、強さを比べて選べない
見落とされがちなデメリットが、着圧の強さを数値で比べられないことです。アンダーアーマー、ミズノ、CW-X、SKINS、C3fitなど国内で主要なブランドの多くは、製品ページに着圧値(mmHg)を表示していません。数値を公表しているのは、2XUのリカバリー用タイツや、CEPのソックスなど一部に限られます。
実際に測った研究でも、ばらつきは大きく出ています。
📏 実測でわかった着圧のばらつき:
- 市販タイツの着圧を測った研究では、同じMサイズでも太もも4〜17mmHg、ふくらはぎ10〜25mmHgと、着る人によって差があった
- 同じ研究で、比べた3ブランドの間に着圧の差はなかった
- スポーツ用のタイツ・レギンスを立った姿勢で測った研究では、足首が強く上に行くほど弱くなる段階着圧になっていなかった
「段階着圧設計」と書かれていても、自分の体にその通りの圧がかかっているとは限りません。
サイズが合わないと効果が薄く、締め付けでしびれが出る
サイズが大きすぎると圧がかからず、小さすぎると血流を妨げます。締め付けすぎのサインは見逃さないでください。
⚠️ 着用をやめるべきサイン:
- 指先・つま先のしびれ
- 皮膚が紫っぽく変色する、手足が冷たくなる
- 締め付けによる痛みや息苦しさ
生地にしわが寄って束になった部分は、局所的に強く圧迫されます。また、C3fitはフル丈のタイツの上にコンプレッションソックスやハイソックスを重ねると、血流を妨げるおそれがあるとして推奨していません。
就寝時・長時間の着用と、着用を避けるべき人
就寝時の着用は、多くのメーカーが推奨していません。C3fit、CW-X(スポーツタイツ)、2XU、ザムストが公式に非推奨と明記しています。横になると重力の影響が小さくなり、圧をかける必要性が下がるためです。2XUは、就寝時など心拍が落ちて血流が弱いときは「逆効果となる場合がある」と説明しています。
一方でSKINSは、移動中や就寝中などの「体をあまり動かさない時」を着用場面に挙げており、メーカーによって扱いが違います。着用時間は製品ごとの注意書きに従うのが確実です。SKINSの最も着圧が強いSERIES-5には「長時間の使用には注意」と書かれています。
スポーツ用ウェアには詳しい注意事項が書かれていないことが多いため、圧迫の原理が同じ医療用弾性ストッキングの添付文書が参考になります。
🚫 医療用弾性ストッキングで着用前に医師への相談が求められている人:
- 動脈の血行障害や、うっ血性心不全がある人(重度の場合は使用禁止)
- 糖尿病や神経障害があり、しびれや痛みに気づきにくい人
- ナイロン・ポリウレタンに過敏症がある人
- 着用部位に傷や皮膚の炎症がある人
価格・洗濯の手間と寿命の目安
価格は、主要ブランドでトップスが3,000〜7,000円前後(高価格ブランドは1万円超)、タイツが6,000〜20,000円前後です。洗い替えを考えると、2枚以上そろえるのが現実的です。
洗濯は、まず製品の洗濯表示に従ってください。主要メーカーの公式情報で、柔軟剤や乾燥機の可否まで明記しているものは見当たりませんでした。参考になる注意点は次のとおりです。
🧺 洗濯で気をつけたいこと:
- CW-Xは洗濯ネットの使用と、脱水もネットのまま軽くかけることを案内している
- 医療用弾性ストッキングの添付文書では、熱湯・塩素系漂白剤・乾燥機・アイロンは繊維を劣化させるため使わないとされている
- CW-Xのジェネレーターモデル2.0は塩素に弱い素材のため、プールでは使用できない
寿命について、買い替え時期を公表しているメーカーは確認できませんでした。医療用の弾性ストッキングでは「寿命は約半年」という医師の解説があります。熱傷治療用の圧迫衣の試験では、5回の洗濯で圧が25〜65%下がった生地もありました。
買い替えは、着たときの締め付けが新品のころより明らかに弱い、生地が伸びて薄くなったといった変化を目安に判断してください。
目的別コンプレッションウェアの選び方
加圧シャツ・リカバリーウェア・弾性ストッキングとの違い

名前や見た目が似ていても、仕組みと法的な位置づけが違う製品があります。購入前に区別しておきましょう。
| 種類 | 何で作用させるか | 医療機器の扱い | 主な使用場面 |
|---|---|---|---|
| スポーツ用コンプレッションウェア | 着圧 | 原則なし(一部製品で届出の実績あり) | 運動中・運動後 |
| 加圧シャツ | 着圧 | なし | 日常着として販売 |
| リカバリーウェア | 遠赤外線(着圧は要件ではない) | 一般医療機器(家庭用遠赤外線血行促進用衣) | 休息時・就寝時 |
| 医療用弾性ストッキング | 足首から段階的に弱くなる着圧 | 一般医療機器(弾性ストッキング) | むくみ・静脈瘤・血栓予防 |
加圧シャツは、「着るだけで痩せる・筋肉がつく」とうたった複数の販売会社が、消費者庁から措置命令を受けています。経緯と実際にわかっている効果は、加圧シャツで痩せる・筋肉がつくと言えない理由とデメリットで解説しています。
リカバリーウェアは着圧ではなく遠赤外線で血行を促す仕組みで、就寝時に着ることを前提にした製品もあります。医療機器として届出のあるブランドの比較は、リカバリーウェアの一般医療機器認定ブランド比較を参照してください。
飛行機でのエコノミークラス症候群の予防に効果が確かめられているのは、医療用の弾性ストッキングです。航空機の乗客を対象にした12件の試験の統合解析では、5時間を超えるフライトで膝下丈の段階着圧ストッキングを履くと、症状のない深部静脈血栓が大きく減りました。スポーツ用タイツで同じ効果を確かめた試験はありません。
ジムの筋トレ・ランニング・リカバリー別の種類と部位

目的ごとに、向いている種類は次のとおりです。
| 目的 | 向いている種類 | 選ぶポイント |
|---|---|---|
| ジムの筋トレ | 半袖・長袖トップス、ハーフタイツ | 動きを妨げない伸縮性、汗の乾きやすさ |
| ランニング・登山 | ロングタイツ、カーフスリーブ | ひざ・ふくらはぎの支え、段階着圧の設計 |
| 運動後のリカバリー | ロングタイツ、ソックス | 着圧値の表示、就寝時の可否 |
| 長時間の移動・立ち仕事 | ソックス、カーフスリーブ、弱めのタイツ | 日常使いを想定したシリーズか |
初めて1枚買うなら、下半身用のロングタイツが作用を感じやすいアイテムです。脚は重力で血液がたまりやすく、静脈血流を助ける着圧の恩恵を受けやすい部位だからです。ジムで上半身のトレーニングが中心なら、汗を吸いやすいトップスから始めても構いません。
暑い時期は吸汗速乾の夏用、寒い時期は保温性のある冬用と、季節に合わせてシリーズを選ぶと快適に着られます。
着圧の強さ(mmHg)の見方
着圧は**mmHg(ミリメートル水銀柱)**という単位で表し、数値が大きいほど圧が強くなります。
「スポーツ用は15〜20mmHg、リカバリー用は20〜30mmHg」といった区分を見かけることがありますが、規格やガイドラインとしての根拠は見つかりません。数値の目安として参考になるのは、医療用弾性ストッキングの足首圧による区分です。
| 足首の圧 | 医療用弾性ストッキングでの主な用途 |
|---|---|
| 20mmHg未満 | 血栓症の予防、静脈瘤の予防など |
| 20〜30mmHg | 軽度の静脈瘤など |
| 30〜40mmHg | 静脈瘤、静脈血栓の後遺症 |
| 40mmHg以上 | 高度のむくみ、リンパ浮腫 |
スポーツ用タイツの実測値(約5〜25mmHg)は、多くがこの表の「20mmHg未満」に収まります。ソックスは20〜30mmHg程度です。
また、圧が強いほど効果が高いとも言えません。120分間の上り坂ランニング中に着用した研究(8名)では、約30mmHgの着圧のほうが約15mmHgより運動直後のジャンプ力が落ちていました。逆に、運動後の回復では高い圧のほうが良かった研究もあります。
数値が表示されていない製品は、メーカーのシリーズ区分(「日常向け」「高強度スポーツ向け」「リカバリー向け」など)で強さを判断してください。運動中は、締め付けを苦痛に感じない強さが基本です。
サイズの選び方
コンプレッションウェアは、普段着のサイズ感で選ぶと失敗しやすいアイテムです。
📏 サイズ選びの手順:
- メーカーのサイズ表で指定されている部位(身長・ヒップ・太もも・ふくらはぎなど)を測る
- 脚はむくみで夕方に太くなるため、朝に測るとサイズ表の数値とずれにくい
- 測った数値でサイズ表から選ぶ(普段着のサイズで選ばない)
- 返品・交換の条件がよい店舗を選ぶか、可能なら試着する
サイズ表の境目で迷った場合、CW-Xのタイツは「高さより幅を優先」するよう案内しています。
着たときに適度な圧迫感はあるが、関節を曲げ伸ばししても突っ張らず、しびれが出ない状態が正しいフィットです。生地にしわが寄るなら大きすぎ、手足が冷えるなら小さすぎです。
コンプレッションウェアのおすすめブランド6選【比較表付き】

国内で継続して販売されていて、筋トレ・ランニング・リカバリーのいずれかに用途を明示しているブランドから6つを選びました。1,000円前後で買える低価格ブランドは、ジムの服装の基準と予算別おすすめウェアで紹介しています。
| ブランド | 価格の目安(税込) | 着圧値の表示 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| アンダーアーマー | 約2,700〜7,500円 | なし | ジムの筋トレ |
| ミズノ | シャツ3,850円(希望小売価格) | なし | 筋トレ・スポーツ全般 |
| CW-X | タイツ6,600〜20,900円 | なし | ランニング・登山・筋トレ |
| SKINS | 約5,800〜20,900円 | なし(パネル数で強さを区分) | 高強度スポーツ・移動時 |
| 2XU | 約5,000〜17,600円 | 一部あり(25〜28mmHg) | ランニング・リカバリー |
| C3fit | 4,400〜14,300円 | なし | ランニング・立ち仕事 |
※価格は公式ストア等で確認した範囲の目安で、セール価格を含む場合があります。
アンダーアーマー|ジムの筋トレ用インナーの定番
1996年にアメリカで創業したスポーツブランドです。日本では株式会社ドームが総代理店を務めています。
コンプレッションは、暑い時期向けのヒートギアと寒い時期向けのコールドギアが軸で、国内では「UAクール」「アイソチル」といった冷感系の名称の製品も展開されています。公式ストアの価格は約2,700〜7,500円で、ジムで着る最初の1枚として手を出しやすい価格帯です。
定番の「UAヒートギアアーマー コンプレッション ロングスリーブ」は、ポリエステル84%・ポリウレタン16%の素材です。
ヒートギアを冬に着られるかは、アンダーアーマーのヒートギアとコールドギアの気温別の使い分けで解説しています。
ミズノ|筋振動を抑えるバイオギアシリーズ
ミズノのコンプレッションインナーはバイオギアシリーズです。公式には「スポーツ時の筋肉のムダな振動を抑えることで身体(筋肉)への負担を軽減し、筋肉や関節などを適正な動作に導く」インナーと説明されています。
定番の「バイオギアシャツ(ハイネック長袖)」は希望小売価格3,850円で、販売店では2,000円台後半から購入できます。素材はポリエステル84%・ポリウレタン16%です。
CW-X|テーピング原理を応用したランニング向けタイツ
ワコールのスポーツブランドで、独自のテーピング原理をウェアに応用している点が特徴です。用途ごとにモデルが細かく分かれています。
| モデル | 価格(税込) | サポート部位 | 公式の想定用途 |
|---|---|---|---|
| ジェネレーターモデル | 16,500〜20,900円 | 股関節・腰・おしり・ふともも・ひざ・ふくらはぎ | マラソン・球技・スキー |
| エキスパートモデル | 11,000〜13,200円 | 股関節・ふともも・ひざ・ふくらはぎ | ジョギング・登山・ゴルフ |
| ビルダーモデル | 14,300円 | 股関節・腰・腹圧 | トレーニング・マラソン |
| ベーシックモデル | 6,600円 | 段階着圧 | フィットネス・ヨガ |
長距離のランニングや登山でひざを支えたいならジェネレーターかエキスパート、ジムで踏ん張る種目が多いならハーフ丈のビルダーモデルが候補です。各モデルの詳細はCW-Xスポーツタイツの公式ラインナップで確認できます。
SKINS|パネル数でシリーズを分けた高強度スポーツ向け
オーストラリア発のコンプレッション専業ブランドで、日本では株式会社グリップインターナショナルが独占販売しています。運動中に最適な圧をかける「動的段階的着圧」を掲げ、生地パネルの枚数でシリーズを分けているのが特徴です。
| シリーズ | パネル数 | 想定する用途 |
|---|---|---|
| SERIES-5 | 20〜24枚 | 瞬発力が必要な競技・コンタクトスポーツ(日常使いは非推奨) |
| SERIES-3 | 8〜10枚 | ランニング・トレーニング・立ち仕事・長距離移動 |
| SERIES-1 | 4〜6枚 | 軽い運動・日常生活・オフィス |
価格は、SERIES-5の長袖トップスが18,700円、ロングタイツが20,900円です。ジムや移動時に長く着るならSERIES-3、強い圧を競技中だけ使うならSERIES-5と使い分けます。シリーズごとの違いはSKINS公式のシリーズの選び方にまとめられています。
2XU|着圧値を公表しているリカバリータイツ
ランニング用のMCSシリーズや、回復用のパワーリカバリーなどを展開するブランドです。主要ブランドで着圧値を示さない製品が多い中、数値で強さを確認できる製品がある点が選ぶ理由になります。
パワーリカバリーコンプタイツ(17,600円)は「EXTRA FIRM:25〜28mmHg」と表示されており、足首からふくらはぎの圧が強く、太もも周りは緩い設計です。運動後の回復用に作られた製品ですが、就寝時の着用は推奨されていません。
C3fit|段階着圧のタイツ・カーフスリーブ
ゴールドウインのコンプレッションブランドです。現行品は、コンプレッションロングタイツ(14,300円)、カーフスリーブ(5,500円)、アームスリーブ(4,400円)が中心です。アームスリーブは縫い目をテープで覆う「スマートシーム加工」で、肌当たりを抑えています。
過去には「インスピレーション」シリーズや旧型のロングタイツが、一般医療機器(弾性ストッキング)として届出されていました。現行のロングタイツは、公式ページに医療機器の記載がありません。
公式FAQでは「筋力を低下させない」と回答しているほか、就寝時の着用は推奨しない、ソックスを重ねない、と注意点も明示しています。ランニングやトレッキングに加え、立ち仕事や移動時のむくみ対策にも使えるとされています。 <!– 商品挿入:C3fit コンプレッションロングタイツ(GC04351) –>
まとめ
コンプレッションウェアが筋肥大の妨げになるかは、長期で確かめた研究がなく、わかっていません。ただし、筋トレ中に着ても挙上回数や筋力、パンプの指標になる脚の太さに差は出ておらず、妨げると示すデータもありません。気になるなら、着圧の強い製品を避けるか、トレーニング後だけ着る方法があります。
効果については、運動中に着て記録が伸びるという結果はほとんど出ていません。一方で、運動後の着用では筋肉痛や筋力の回復に小さな効果が報告されています。ただし、着ていることが本人にわかるため、プラセボ効果を排除した研究はほぼありません。
選ぶときは、筋トレ・ランニング・リカバリーのどれに使うかを決め、メーカーのサイズ表で選ぶことが基本です。着圧値を表示している製品は少ないため、シリーズの用途区分を手がかりにし、しびれや冷えが出たらサイズを見直してください。
よくある質問(FAQ)
- 1,000円前後の安いコンプレッションウェアでも効果は同じですか?
-
着圧値を表示している製品がほとんどなく、価格と効果の関係を調べた研究も見当たらないため、同じとも違うとも言えません。価格の差は主に素材や縫製、部位ごとのサポート構造に表れるので、目的に合う形とサイズで選んでください。
- 夏に着ても暑くないですか?
-
吸汗速乾や冷感をうたう夏用のシリーズを選べば、汗が肌に残りにくくなります。気温が高い日は、こまめに水分をとってください。
- 1日何時間まで着ていいですか?
-
着用時間の上限を定めたメーカーの規定や研究は見当たりません。運動後の回復研究では4〜72時間の着用例があり、長時間着るなら日常使いを想定した弱めのシリーズを選び、しびれや冷えが出たら脱いでください。
- アレルギー体質でも着られますか?
-
主な素材はナイロン・ポリエステル・ポリウレタンで、医療用弾性ストッキングではナイロン・ポリウレタンに過敏症がある人は医師への相談が必要とされています。初めて着るときは短時間にとどめ、赤みやかゆみが出ないか確認してください。
- コンプレッションウェアを着るだけで痩せますか?
-
着圧で脂肪が減る仕組みはなく、痩せる効果を示した研究もありません。消費カロリーは運動の内容と量で決まります。
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参考サイト・出典:
- Hill J, et al. Compression garments and recovery from exercise-induced muscle damage: a meta-analysis(British Journal of Sports Medicine)
- Négyesi J, et al. Can Compression Garments Reduce the Deleterious Effects of Physical Exercise on Muscle Strength? A Systematic Review and Meta-Analyses(Sports Medicine)
- Wang W, et al. Do compression garments enhance running performance? An updated systematic review and meta-analysis(Journal of Sport and Health Science)
- Leabeater AJ, et al. Tight Margins: Compression Garment Use during Exercise and Recovery—A Systematic Review(Textiles)
- KAKEN 運動後のコンプレッションウェアの着用が筋機能の回復や筋損傷に及ぼす影響の解明

