糖質制限のメリット・デメリット|ケトジェニックとの違いや効果は?

低炭水化物背景調理

カロリー制限ダイエットと比較して、糖質制限はどのようなメリットとデメリットがあるのかについてです。

現時点では、カロリー制限と糖質制限とどちらが良いかということは正直決まっておりません。

それぞれのやり方で結果を出している人もいますし、両方を組み合わせて使っている人もいます。

カロリー制限の歴史の方が圧倒的に長く、まだ糖質制限における正確な確証やデータが出揃っていないという状況です。

ご自身の好み・体質・生活習慣などに合うやり方、つまり結果が出せる方を選べばいいと思います。 どちらが自分に合うかな?と考える参考になれば幸いです。

目次

糖質制限ダイエットとは?カロリー制限との違い

「糖質制限」「低糖質」「ケトン体」などと呼ばれるダイエット方法について。世の中には様々なダイエットがありますが、大きく以下の2つにわけられます。

  • カロリー制限
  • 糖質制限

例えば「揚げ物は控えましょう」とか「1食置き換え」などはカロリー制限 という概念(理論)に分類されます。「プチ断食(リーンゲインズ)」はカロリー制限と糖質制限の両方 に当てはまります。

「炭水化物(ご飯・パン・麺類)だけ抜く」というというのはカロリー制限 です。これは正確な意味では糖質制限ダイエットにはなりません

あと、ココナッツオイルで痩せるというのは糖質制限と同じジャンル になります。

理論を理解してないと意味がわからないと思います。

異なる2つの理論(概念)を理解しないまま、中途半端にやっている人が多いみたいです。逆に言えば、ここを正しく理解することでより効果的にダイエットが進められると思いますので、是非ご一読ください。

カロリー理論のおさらい

糖質制限との違いを理解するために、先にカロリー理論についておさらいです。


カロリー理論とは


(カロリー収支)=(摂取カロリー)ー(消費カロリー)



  • カロリー収支がプラスなら太る

  • カロリー収支がマイナスなら痩せる


以上です。

入るカロリーと出るカロリーがどちらが多いか。それによって脂肪の増減が決まるという理論です。

  • 1食置き換え
  • プチ断食
  • 有酸素運動
  • 夜は食べないetc

この辺は全部カロリー理論 です。カロリーをコントロールするやり方が様々あるだけで、根本の目的は同じ です。

ここを理解して頂いた上で、全く異なる糖質制限の話に進みます。

糖質制限が太らないとされる仕組み

「痩せる」ではなく「太らない」仕組みです。

太る原因はカロリーではなく糖質

カロリー(エネルギー)がある栄養素は3つ。

  • 糖質
  • 脂質
  • タンパク質

この内、脂肪を蓄える原因になるのは糖質のみ。糖質さえ取らなければ脂肪(油)やタンパク質(肉とか)を食べても脂肪として蓄えられない。という考えです。

脂肪が太るというイメージはあくまでもカロリー理論の上です。脂肪がカロリーが高いからですね。

確かに、脂肪は9kcal/gと高カロリーですが、それを体に蓄える原因が糖質。糖質を取らなければ、脂肪はそのままエネルギーとして消費されるので、体に脂肪はつかないのです。

インスリンが脂肪を蓄える

糖質がなぜ太る原因になるのかという話です。糖質を取ると血糖値が上昇します。すると、血糖値を下げるためにインスリンという物質が出てきます。この時、糖質が過剰にあるとインスリンが糖を脂肪として蓄えてしまいます。

  1. 糖質を摂取
  2. 血糖値が上がる
  3. 血糖値を下げるためにインスリンが分泌
  4. 糖が余ると脂肪として蓄えられる(←この働きをするのがインスリン)

糖分を摂取しなければ血糖値が上がりませんので、インスリンが分泌されません。つまり、もしもタンパク質と脂肪でオーバーカロリーを摂取しても、インスリンが出ないので脂肪に蓄えるという仕組みが働かない のです。1

これが糖質を制限すると脂肪がつきにくいという理由 です。

ちなみに、この仕組みを使っているのが低GI食ダイエット ですね。低GI(血糖値が上がりにくい)食事だとインスリンが分泌されないので太りにくい ということです。

炭水化物禁止、食事の概念とパンのスライス

糖質制限(ケトン体ダイエット)で痩せられる仕組み

次は糖質制限をすると「なぜ脂肪が減りやすいのか」という話。上の「糖質制限をすると太りにくい」のもう1段階上の話になります。

そもそも人間は糖質の摂取が必須ではない

摂取した糖質が分解されるとブドウ糖になります。このブドウ糖が活動するためのエネルギー源となります。

ただ、人間はタンパク質からブドウ糖を作り出すことが出来ます。これを糖新生と言います。つまり、タンパク質のみを食べていても、糖新生によって必要なブドウ糖は補える のです。

もう一つ、脂肪からケトン体というエネルギー源を作り出すこともできます。このケトン体は脳や網膜で使われます。よく、脳ミソのエネルギー源はブドウ糖だと言われますが、正確にはブドウ糖とケトン体 です。

一旦まとめます。


糖質以外のエネルギー源



  • タンパク質からブドウ糖を作ることが出来る(糖新生)。

  • 脂肪からケトン体(脳のエネルギー源)を作ることが出来る。


こういう機能が元々備わっているので、糖質の摂取は必ずしも必要ではないということです。2

糖質制限でケトーシス状態を作る

脂肪からケトン体を作る機能があると書きました。しかし、普段から糖質を過剰摂取しているとケトン体を必要としません。これにより脂肪をケトン体に変える機能が停止している(弱っている)のです。

これを一定期間、しっかり糖質制限をすることにより「脂肪を燃焼させてケトン体として使える状態(ケトーシス状態)を復活させる」のがケトン体(ケトジェニック)ダイエット です。3簡単に言うと、脂肪の燃焼スイッチを入れるということです。

ケトーシス状態を作るには、夜だけ炭水化物を抜くなどの中途半端な糖質制限では出来ません。約2週間みっちり糖質ゼロ(極微量)の生活を行います。2週間後、ケトン体が生成されるようになった以降は、ケトーシス状態が抜けない程度にある程度の糖質は摂取できます。

これで、めでたく脂肪がガンガン燃えてくれるというわけです。

糖質制限のメリット・デメリット

糖質制限のメリット45

単純に「痩せる」以外で期待できる効果について。

食後の眠気が無くなる

糖分を摂取すると血糖値があがります。血糖値を下げるためにインスリンが出るのですが、インスリンの働きによって血糖値を下げ過ぎてしまうときに眠気が出るとされています。

糖分を取らないとインスリンが出ませんので、血糖値の上下が無くなり睡魔が襲ってきません。「食後の眠気」は正確には「糖分摂取後の眠気」ということです。

空腹感が少ない

カロリー制限に比べて空腹感が少ないのがメリットです。

これも眠気と同じく、血糖値の上下があるのが原因です。血糖値が下がり過ぎることで「血糖値をあげよう」として必要のない空腹感が起きます。

なぜ太るくらい無駄にお腹が空くのかという疑問についての回答ですね。栄養の過不足ではなく、血糖値の上下の問題です。

空腹感は2パターンあると考えてます。

  • 物理的に胃袋が空になることによる身体的な空腹
  • 脳みそが何故か空腹感を感じさせる感覚的な空腹

カロリー制限では食べる量を減らすことになりますので、どうしても胃袋が空になり身体的に空腹を感じます。

対して、糖質制限では糖質以外であれば量を食べても良いですので、これによる空腹感を防げます。 また、血糖値の上下が無い(少ない)ですので、血糖値が下がることによって脳みそが空腹感を錯覚することが少なくなります。

これは実際にやってみると実感できると思います。 これまで、空腹感が耐えられなくダイエットが続かなかったという人にとっては有効かもしれません。

脂肪が食べられる

糖質(米など)が食べられない代わりに、脂肪(脂質)を食べることが出来ます。

  • 脂肪が含まれる肉・魚
  • マヨネーズ
  • チーズetc

「カロリーが高いからNG」とされてきた食品の一部を食べることが出来ます。鳥のササミ・胸肉ばかり食べてたのが、鳥もも肉や牛・豚も普通に食べられるということです。

揚げ物でも素揚げであれば基本的にOK食品です。ただ、フライや唐揚げなどは衣自体が炭水化物ですので食べ過ぎないようにしましょう。ほどほどなら食べても大丈夫です。程度の問題ですね。

カロリー計算の手間が無いので楽

カロリー制限は常に食材✕量✕調理法からカロリーの計算が必要です。これが面倒な人は多いと思います。

対して糖質制限は見た目で分かるのが楽だと思います。最初は多少調べると思いますが、すぐにパット見で「食べて良い・悪い」がわかるようになります。量ではなく、OKかNGかの判断だけなので簡単です。

例えば、冷蔵庫の中身をOK食材だけにしてしまえば、あとは何も考えず冷蔵庫の中身をどれでも好きなのを食べてればいいという状態に出来ます。 アスリートやビルダー・フィジークのようにカッコいい体型を目指すとなるとカロリー制限なども必要になります。

ただ、肥満体型から通常体型に減らすくらいまでなら糖質カットだけでも十分いけると言う印象です。

血管へのダメージ軽減

血糖値の上下は血管にダメージを与えます。これが繰り返されると、血管起因の様々な疾患の原因になりえます。脳ミソの血管がアレになったり、心臓の血管がアレになったりです。

また、血糖値を下げるインスリンはすい臓で作られます。インスリンを頻繁に出していると生成元のすい臓に負担がかかり機能がおかしくなります。そして血糖値をコントロール出来なくなるのが糖尿病らしいです。

ですので、糖尿病はインスリン注射をするのではなく糖質カットすれば治るという見解もあります。

糖質制限のデメリット67

主に、カロリー制限と比較してのデメリットを。

食費(エンゲル係数)が増える

人間が生きる為のカロリーを摂取するための栄養素は3つ。

  • 糖質
  • 脂質
  • タンパク質

この中で圧倒的に炭水化物が安価です。炭水化物をカットする分、肉・魚・野菜の食べる機会が増えますので必然的に食費がかかります。

これはもう仕方がないです。「ダイエット時のつらい空腹感をお金の力で消せている」とポジティブに考えましょう(笑)

外食が大変

食費がかかるのに合わせて、食事を探すのが大変です。

  • ファーストフード
  • ラーメン
  • 牛丼
  • 定食屋
  • コンビニ弁当etc

手軽に食べられる外食はどこに行っても炭水化物ばかりです。肉だけ食べようとステーキ屋に行っても、ライスとかポテトとか糖質がついてくるくらいです。 このため、程々に糖質制限をする人は外食時だけ炭水化物を許容して、自宅のみ糖質カットという方法がやりやすいです。

もし、本格的にケトジェニックダイエットをする場合はお弁当が必須になります。 ちなみに東京都心にお住まいの方であれば、宅配弁当の京香さんが使えるかも。

こちらは、弁当のご飯(米の部分)をそのまま全部ブロッコリーに置き換えるというオーダーができます。これはまさにトレーニーが普段作っている弁当です。肉とブロッコリー弁当ですね。

糖質中毒からの離脱症状

これは本格的なケトジェニックダイエット(糖質完全カット)をする場合に起きるケースもあるようです。 これまで、糖質から栄養を得るのに慣れている体なのに、急に糖質が入ってこなくなる。代わりにケトン体や糖新生でエネルギーをまかなえるはずが、その機能はまだ眠ったままという状況です。

イライラ・眠気・だるさとか本当にタバコやアルコールの症状と酷似しています。 きつい時がちょうど脂肪の燃焼モードに切り替わる瞬間だと思ってなんとか乗り越えましょう。

どうしても耐えられな人は、脂肪燃焼モードに入れるまでの日数はかかりますが、多少の糖質をとりつつ少しづつ慣らしていくのも有りです。

ケトン臭(ケトン体による体臭)

糖質制限を行うとケトン臭と呼ばれる体臭が発生することがあります(個人差あり)。アンモニア臭ですね。もし、現状お困りの方は、取り敢えず以下の対処を行ってください。ひとまず匂いの改善になると思います。

  • 少し糖質を食べる
  • 運動する
  • アルカリ性の食品(クエン酸)を取る
  • グルタミンを取る

やりやすくかつ糖質制限に影響が出にくいのがアルカリ性食品(クエン酸)の摂取ですね。食品ならお酢・梅干し・レモンなど酸っぱい系のものを取る。僕なら面倒なのでサプリでとってしまいます。

ちょうどクエン酸とグルタミンが一緒に取れるサプリもある。

原因や対策の詳細は少し長くなるので、また別の記事で書きます。

糖質制限ダイエットのやり方例

レベル別で考えます。生活週間や個人の効果の有無などでどこまでやるか決めればいいかと思います。効果が無ければ、1段階レベル上げてみるなどですね。

レベル1:夜だけ糖質カット

ご飯・麺類・パンなどの主食をカットします。これをまずは夜ご飯だけ実践。

これでも、夜はインスリンが出ないという状態になりますので、寝てる間に脂肪が蓄えられるのを軽減できます。

レベル2:1日2食糖質カット

1日3食としたら、そのうち2食は主食無しにします。自炊の可否などで変わると思いますが、多くの人は朝夜糖質カット がやりやすいと思います。

レベル3:全食糖質全カット

基本的に主食となる炭水化物は食べないようにします。その分、肉や魚などのタンパク質と脂肪、そして野菜をたくさん食べて下さい。

目安として、1日の糖質摂取量を60g以下 くらいを目標にします。食品100gあたり糖質が1桁g の物を選んで食べることになるはずです。

レベル4:ケトン体(ケトジェニック)ダイエット

ケトン体はがっつり糖質制限します。1日の糖質摂取量20g以下 を目標です。ここまで制限しようとすると、炭水化物などの主食をカットするだけでは足りなくなります。

  • 野菜でも根菜はNG
  • 糖質(砂糖)を使わない料理法etc

たとえば、魚のサバは糖質制限としてOKですが、サバの味噌煮は砂糖が入っているのでNG。サバの塩焼きを食べましょうと言った感じですね。

卵は食品としてはOK。目玉焼きやゆで卵はOKですが、卵焼きは砂糖が入っている可能性があるのでNG。あと、目玉焼きにかけるのは塩や醤油。ソース・ケチャップは砂糖が入ってるのでNG。

こういった生活を2週間頑張ると、脂肪燃焼モードになります。2週間後については、多少は糖質を摂取してもOKです。どれくらいの糖質かというと「太らないくらいまで」です。

少しだけ糖質を食べてみて、それでも脂肪が減るのであればOK。。少しずつ糖質を増やして、脂肪が減らなくなったら、もう一度糖質を制限かけてみて燃焼モードに入れれば良いのです。

ここは個体差もありますし、目標とする体型やダイエットの期間にもよりますね。それと、本人がどれくらい糖質を食べたいかのバランスの取れるところを探りましょう。

糖質制限を危険視する意見について

僕は現時点では糖質制限に危険性は無いと言う考えです。一部の医者や栄養士と言った立場の人で、糖質制限否定派がいます。そういった書籍も出ていますね。

もちろん否定派の意見を全て見たわけでは無いですが、その上で僕の意見を。

そもそも糖質は必須栄養素ではない

栄養には体内で合成できるものと、できないものとがあります。体内で合成できないものは必ず食べ物で摂取しなければいけないので「必須」栄養素と呼ばれます。

  • 「必須アミノ酸」はタンパク質を食べて摂取する必要がある
  • 「必須脂肪酸」は脂質を食べて摂取する必要がある

「必須糖質」というものは存在しません。 また、実は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」においても糖質(炭水化物)が必ず必要とは書いていないんです。

2.食事摂取基準 2─1.炭水化物 消化性炭水化物の

最低必要量はおよそ 100 g/日と推定

される。しかし、

これは真に必要な最低量を意味するものではない

。 肝臓は必要に応じて、筋肉から放出された乳酸やアミノ酸、脂肪組織から放出されたグリセロールを利用して糖新生を行い、血中にぶどう糖を供給するからである。 また、通常、

乳児以外の人はこれよりも相当に多い炭水化物を摂取してい

る。そのため、この量を根拠として推定必要量を算定する意味も価値も乏しい。 引用:

日本人の食事摂取基準

要は、皆これくらい取ってるから多分このぐらいでいいんじゃね?という推定値しか出してないんですね。それでも100gです。ご飯2杯食べたら最低値(推定)をオーバーします。

基本的にほとんどの日本人が摂り過ぎなので、不足する方は全く危険視されていません。

糖質制限が危険だという意見に根拠が無い

まず、否定派の人間はそもそも糖質制限を正しく理解していないケースがほとんど。確証のあるデータの提示も無ければ、自分の体で糖質制限を試したわけでもない。

単純に「栄養を極端に制限するのはダメです」くらいの低レベルな批判 が多いです。

医者と言っても、自分の専門分野以外は素人に毛が生えた程度の知識 ですからね。専門外の医者より、家族に糖尿病患者がいるような当事者の方がよっぽど詳しかったりすることは良くあります。

否定派の本を買わなくでもいいので、レビューだけでも見るとわかります。世の中の読者もバカじゃありません。

利権がらみの否定が多い

糖質制限が認められることで困る(儲からなくなる)人たちも存在するわけで、そう言った人たちは自分の利益のために当然否定派にまわります。 こういう利益の為の情報操作を、学者や医者という立場の人たちが行ってきます。

素人が判断するのは難しいかもしれませんが、それでも信ぴょう性の無い情報も出回っているということだけは覚えておきたいですね。

糖尿病患者のデータと履き違えている

中には「こういう危険なデータがあります」ともっともらしく示してくる意見もあります。しかし、よくよく見るとそれは糖尿病患者を対象にしたデータを元に言っているケースがあります。

そもそもインスリンが出ない人(糖尿病)と、普通の人だと糖質制限の影響は違って当たり前です。 では「普通の人が糖質制限で危険になったデータ」というのはたぶん無いと思います。あっても、海外の論文レベルから情報を探して出てくるかどうか。

それなりに確証のあるデータというのは、相当数の人数(数百人〜)や時間(年単位)が無いと得られません。なのに、「危険だというデータがある」って言ってる時点で信ぴょう性に欠けますね。

だって、あなたの周りで糖質制限で体調崩した人見たこと有りますか?って話です。僕は今のところありません。

糖質完全カットは厳密には無理

炭水化物や砂糖を使わないようにしていても、厳密には微量の糖質は摂取しています。ボディビルダーレベルの本格的に制限をしても一日20gくらいまで糖質って取ってしまうんです。

「ダイエット目的で3食ともご飯無しにしました」というレベルだと、糖質60g〜とか摂取してしまってます。食品に含まれる糖質や、調味料にも糖質入ってます。

合計するとこのぐらいの数値になります。 つまり、極端に栄養素が偏るって言ってもそこそこ摂取してるんですよね。タンパク質や脂質でカロリーを摂取してれば問題有りません。

糖質制限のやり方を間違っているケース

糖質制限でエネルギー不足になる・筋肉が落ちると言うケースはやりかたが間違っている可能性があります。

糖質は制限するのですが、代わりに良質なタンパク質と脂質を摂取する必要があります。

これをやらずに、ただ糖質だけ制限してたらそりゃ体力も落ちます。本来のやり方は糖質を制限するだけではなく、3大栄養素の摂取バランスを変える ということです。

糖質制限をしても痩せないときの原因

「食べてないのになぜか太る」「糖質制限をしてるのに痩せない」この2つの声がよく目につくので説明してみたいと思います。

それぞれ共通した原因があったりしますし、栄養学的にも関連性がある話になるのでこの記事でまとめます。

それぞれに共通する原因は2つ。

  • 思い込み
  • 栄養管理のミス

これのどちらかです。

ちゃんとした知識が無いままなんとなく食事を減らしたり、糖質を制限したりしてしまうと思うような結果になりません。

悩んでいる方はここで正しい知識に矯正していってください。

 カロリー制限・糖質制限が出来ていない可能性

痩せない原因で一番可能性が高いのがこれです。 つまり「やっているつもりでも実際はきちんとやれていない」ということ。

9割くらいの人はこれに該当すると思われますので、一度自分の生活を振り返ってチェックしてみてください。

カロリーがマイナスだと100%痩せる

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もし本当に食べてないのであれば100%確実に痩せます。8動物の体はもれなくそう出来ています。

ということは、痩せないということは食べているということです。

正確な言葉を使うと、カロリー過多であれば太るし、カロリー不足であれば痩せます

痩せないということはカロリー不足の状態が作れていないということです。

例えば、貧困で飢餓に苦しむ国・地域の人たちはみんな痩せ細ってガリガリです。
ホームレスの人たちの中で太っている人はいません。

なぜだと思いますか? それは「食べてないから」 です。食べないと痩せるんです。

まずこれを理解しないとダイエットは不可能ですので、この事実を認めていただきたいと思います。

なぜ食べていない”つもり”になるのか

理由は簡単です。改善策も書きますよ。

  • 食べる=太る
  • 食べない=痩せる

↑これがすでに間違っているからです。 何が間違っているかというと、量の観点が抜けている んです。

人間の体は、食べるか食べないかのように、ゼロか100かという話ではありません。

「どのくらいの量を食べるのか」です。

「今日は食べた。」「昨日は食べなかった。」ではありません。

どのくらい食べたのかです。 ゼロか100かだけでなく、30とか50とか70とか程度問題の考え方が必要です。

食べる量ではなくカロリーの量

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「どのくらい?」という量の話をしましたが、これは食べたものの量ではありません

食べたものの栄養素の量です。 つまり、今日はどのくらいの栄養素を食べたのか? です。

お腹いっぱいだとか、空腹を我慢したなどは関係ありません。 ▼こんな感じです

 食事制限糖質制限
食べなかった糖質を制限した
何kcal食べた糖質を何g食べた

  栄養素を把握して始めて「食事制限をした」「糖質制限をした」と言えるのです。

もし、今日何kcalくらい食べたか?糖質を何g食べたか?という質問に答えられない場合は、やっているつもりだけで出来ていないということになります。  

▶ここまで「食べてないのに太る・糖質制限しても痩せない原因」の1つめでした

ここまでの話に当てはまる人は、単純にやってない(出来ていない)だけということです。

逆に言えば、しっかりやれば痩せるというこ とですからね。

それでは、しっかり食事制限・糖質制限をするための説明に進みますよ!

カロリー制限ダイエットで気をつけたいところ

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カロリー制限によるダイエットのポイントは以下。

  1. 基礎代謝量を把握
  2. カロリー収支がマイナスになるよう生活する

まず、あなたの基礎代謝がいくらなのかを出して基準をつくります。


計算式



  • 男性:88+(13×体重kg)+(4.8×身長cm)−(5.7×年齢)

  • 女性:448+(9×体重kg)+(3.1×身長cm)−(4.3×年齢)


これで出た数字に運動習慣に合わせて1.2〜1.9の係数をかけます。

全く運動習慣がなく、仕事もデスクワークなら1.2をかけるという感じですね。

[カロリー収支]=[摂取カロリー]-[基礎代謝+α] ※αは運動などで追加で消費したカロリー これでカロリー収支がマイナスになるように生活すれば痩せます。

カロリー収支をマイナスにする方法は2つ。

  1. 摂取カロリーを減らす(食事制限)
  2. 消費カロリーを増やす(運動)

これの1だけをやるのが、食事制限で痩せるということです

食べてないのに痩せないという人はこの辺の計算はしましたでしょうか。 「食べてないのに痩せない」という人は見なおしてみてください。

糖質制限ダイエットで気をつけたいところ

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まず「糖質制限はダイエット効果があるのか」というところからですが、ちゃんとやれば効果はあります

問題なのは糖質制限のやり方がまちがっていることです。

  • ご飯を半分にしよう
  • 夜だけ炭水化物を取らないようにしようetc

↑こんな単純なものではありませんからね。

三大栄養素である糖質・脂質・タンパク質を全部コントロールしなければ糖質制限は成功しません。

テレビやニュースアプリで見るような情報を鵜呑みにしないでくださいね。

そもそも10〜20分で説明されて素人が理解できるものではありません。

マッチョ29のエースマンさんが詳しそうで、Twitterで言及してますので紹介しますね。

↑何を言っているか分かりますか?難しいですよね?

糖質をどのくらい制限すればいいのかに加えて、タンパク質は?脂質は?というところまで考えて食生活を管理できないと、糖質制限はできません。

失敗の主な理由と改善点は以下のようなポイント。

  • 糖質を制限出来ていない(知らずにとってしまっている)
  • 脂質の摂取量を把握していない
  • タンパク質の量が足りない
  • 運動していない

詳しく書き始めると長くなるので割愛します。

それでも糖質制限したいという人はまず勉強をして糖質制限を理解してください。

正しい知識を身に付けるところからです。 糖質制限をちゃんとやろうとすると勉強も大変だし、普段の食生活の管理も簡単ではありません。

糖質制限まとめ

ダイエット目的の場合は黙ってカロリーを基準にした方が簡単なんじゃないの? と僕は思ってます。

もう間違った知識で努力を無駄にし続けるのはやめましょ!

取り敢えずは、危険性はさほど気にすることは無いと思います。

  • 糖質制限の仕組みを正しく理解する
  • メリット・デメリットを知る

その上で興味があればやってみるのもいいと思います。

そして自分の好みや生活習慣にあっているのであれば続ければいいし、カロリー制限やハイカーボ(低脂質)が合うならそちらをやればいいです。

何が正しいかも大事ですが、自分の好みって結構重要ですからね。では


脚注:

  1. 低炭水化物食(糖質制限食)の有効性と安全性 (香川栄養学園創立80周年記念事業 第22回 女子栄養大学栄養科学研究所 講演会 糖尿病治療最前線 : 栄養食事療法を巡って) | Semantic Scholar ↩︎
  2. 江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか? | Semantic Scholar ↩︎
  3. [PDF] Health consequences of using special diets with restricted carbohydrate consumption | Semantic Scholar ↩︎
  4. ≪トピックス≫ 低糖質食(糖質制限食 carbohydrate restriction)の意義 | Semantic Scholar ↩︎
  5. Ketogenic Diet Benefits to Weight Loss, Glycemic Control, and Lipid Profiles in Overweight Patients with Type 2 Diabetes Mellitus: A Meta-Analysis of Randomized Controlled Trails – PMC ↩︎
  6. 糖質制限ダイエットによりケトアシドーシスに至った生来健康な女性の1例(Carbohydrate–restricted diet in a naturally healthy woman leading to ketoacidosis: A case report) | Semantic Scholar ↩︎
  7. 健康 やってはいけないダイエット : 糖質制限、リバウンド……のリスク | Semantic Scholar ↩︎
  8. 鍼刺激とカロリー制限が体重・体脂肪に与える影響–高度肥満者(BMI37.6)における1例報告 (第29回(社)東洋療法学校協会学術大会 テーマ「統合医療–新たな医療をめざして」) | Semantic Scholar ↩︎
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