睡眠計測デバイスの精度はどこまで信頼できる?仕組み・限界・選び方を徹底解説

寝室のベッドで、スマートウォッチに表示された睡眠トラッキングの円形グラフを見て、驚きと喜びの表情を浮かべる若い日本人女性の様子。彼女の左腕はカメラに向かって伸ばされ、スマートウォッチと指のスマートリングが強調されている。

スマートウォッチやスマートリングで睡眠を計測する人が増えていますが、「この数値は本当に正確なのか?」「短い睡眠が記録されない」と疑問や不満を感じたことはないでしょうか。

結論から言えば、睡眠計測デバイスは総睡眠時間の把握には十分な精度(約90%)がある一方、睡眠ステージの判定精度は50〜60%程度にとどまります。また、Fitbitのように3時間未満の睡眠を記録しない仕様のデバイスもあり、機種選びが重要です。

この記事では、睡眠計測の仕組みから各デバイスの精度・仕様の違い、記録されないときの対処法、データを活用した睡眠改善法まで、デバイス選びと活用に必要な情報を網羅的に解説します。

目次

睡眠計測デバイスの仕組みと精度の限界

睡眠状態を判定する3つのセンサー

睡眠計測デバイスは、複数のセンサーを組み合わせて睡眠状態を推定しています。

主なセンサーの役割:

  • 光学式心拍センサー(PPG):LEDを皮膚に照射し、血流の変化から心拍数・心拍変動(HRV)を検出
  • 加速度センサー:体の動き(寝返り・微細な振動)を検知し、覚醒・睡眠を判別
  • 温度センサー:皮膚温度の変化から体温リズムや入眠タイミングを推定

これらのデータをアルゴリズムで解析し、「眠っているか起きているか」「どの睡眠ステージか」を判定します。ただし、脳波を直接測定しているわけではないため、推定精度には限界があります。

医療用検査(PSG)との精度の違い

睡眠障害の診断に使われる医療用検査「ポリソムノグラフィー(PSG)」は、脳波・眼球運動・筋電図・心電図など複数の生体信号を同時に記録し、睡眠ステージを正確に判定できます。

一方、ウェアラブルデバイスは心拍と体動のみで推定するため、PSGと比較すると精度に差が生じます。特に「浅い睡眠と覚醒の境界」や「レム睡眠の判定」は誤差が大きくなりやすい傾向があります。

総睡眠時間は約90%・睡眠ステージは50〜60%の精度

複数の研究を総合すると、ウェアラブルデバイスの睡眠計測精度は以下の水準です。

計測項目精度の目安
総睡眠時間約90%
睡眠効率(実際に眠っていた割合)約85〜90%
睡眠ステージ(深い睡眠・レム睡眠など)約50〜60%
入眠時刻の検出誤差10〜20分程度

総睡眠時間の把握には十分な精度がある一方、睡眠ステージの細かな判定は参考程度と考えておくのが妥当です。

なお、体組成計の精度についても同様の限界があります。詳しくは体重計・体脂肪率はあてにならない理由|精度比較と正確な測定法で解説しています。

Oura Ring 4の日本発売発表によると、同製品の睡眠トラッキング精度は79%で、PSGの83%に近い水準とされています。これはスマートリングの中でも高精度な部類です。

深い睡眠・レム睡眠の理想的な割合と読み方

睡眠ステージのデータを見るとき、各ステージの「理想的な割合」を知っておくと解釈しやすくなります。

睡眠ステージの目安(成人の場合):

  • 深い睡眠(ノンレム睡眠N3):全体の13〜23%(7時間睡眠なら約55〜100分)
  • レム睡眠:全体の20〜25%(7時間睡眠なら約85〜105分)
  • 浅い睡眠(ノンレム睡眠N1・N2):全体の50〜60%

Garminの公式ブログによると、深い睡眠は身体の修復や疲労回復に重要な役割を果たすとされています。

ただし、デバイスの睡眠ステージ判定精度は50〜60%程度のため、「深い睡眠が少ない日があった」程度の日単位の変動に一喜一憂する必要はありません。1週間〜1ヶ月の平均で傾向を把握するのが適切な使い方です。


デバイスタイプ別の睡眠計測精度を比較

睡眠計測デバイスは大きく5つのタイプに分類できます。それぞれの特徴と精度の傾向を整理します。

スマートウォッチ型の特徴と精度

Apple Watch、Garmin、Fitbitなど、手首に装着するタイプです。

スマートウォッチ型の特徴:

  • 睡眠以外にも運動・通知・決済など多機能
  • 画面が大きく操作しやすい
  • バッテリーは1〜7日程度(機種による差が大きい)

睡眠計測の精度は機種によって差がありますが、手首は指に比べて血管が細く、心拍の検出精度がやや劣る傾向があります。一方、加速度センサーの精度は高く、総睡眠時間の検出は安定しています。

スマートバンド型の特徴と精度

Xiaomi Smart Band、HUAWEI Bandなど、スマートウォッチより小型・軽量なタイプです。

スマートバンド型の特徴:

  • 価格が手頃(5,000〜15,000円程度)
  • 軽量で睡眠時の装着感が良い
  • バッテリーは7〜14日程度と長め

センサーの数や精度はスマートウォッチより控えめな傾向がありますが、睡眠時間の検出には十分な性能を持つ製品が多いです。「まずは手頃な価格で試したい」という人に適しています。

スマートリング型の特徴と精度

Oura Ring、SOXAI Ringなど、指に装着するタイプです。

スマートリング型の特徴:

  • 指は毛細血管が豊富で、心拍検出の精度が高い
  • 睡眠時の装着感が軽く、違和感が少ない
  • バッテリーは4〜14日程度
  • アクセサリーとしても使えるデザイン

医療現場で血中酸素濃度を測定する際に指を使うのと同様に、指は脈波信号が強く安定しているため、睡眠中の心拍変動や血中酸素レベルの検出精度が手首より高くなる傾向があります。

特に短時間の昼寝や仮眠も検出しやすい点がスマートリングの強みです。

関連記事:Fitbit Alta HRの睡眠計測レビュー

マット・据え置き型の特徴と精度

Withings Sleep Analyzerなど、マットレスの下に敷くタイプや、ベッドサイドに置くタイプです。

マット・据え置き型の特徴:

  • 身体に何も装着しなくてよい
  • いびきや睡眠時無呼吸の検出に対応した製品もある
  • 同じベッドで寝る人がいると誤検出の可能性がある

装着の煩わしさがない反面、寝返りの検出精度や心拍の検出精度はウェアラブル型より劣る場合があります。

スマホアプリ単体の計測精度

Sleep Cycle: 睡眠トラッカー と 目覚まし

Sleep Cycle: 睡眠トラッカー と 目覚まし

Sleep Cycle AB無料posted withアプリーチ

Sleep CycleやSleep Meisterなど、スマートフォンのセンサーだけで睡眠を計測するアプリもあります。

スマホアプリ単体の限界:

  • 枕元に置く必要があり、検出精度は低め
  • 心拍数の継続的な計測ができない
  • 複数人で寝ると誤検出が起きやすい

手軽に試せる反面、睡眠ステージの判定精度は専用デバイスより大幅に劣ります。本格的に睡眠を改善したい場合は、ウェアラブルデバイスの使用を推奨します。


主要ブランドの睡眠計測における仕様と精度の違い

各ブランドの睡眠計測には、独自の仕様や強みがあります。購入前に知っておくべきポイントを整理します。

Garminの睡眠計測の特徴

Garminは35件以上の研究で睡眠計測精度が検証されており、複数の調査で精度No.1と評価されています。

Garminの強み:

  • 睡眠スコア:0〜100点で睡眠の質を評価(2024年の平均は72点)
  • 睡眠コーチ機能:年齢・活動量・過去の履歴から最適な睡眠時間を提案
  • Body Battery:睡眠による回復度を数値化
  • バッテリー持続:機種によるが5〜14日と長め

Garminの公式データによると、睡眠スコアが「非常に良い」(90〜100点)を達成しているユーザーは全体の7%程度で、多くのユーザーは「普通」(60〜79点)に分布しています。

Apple Watchの睡眠計測の特徴

Apple WatchはwatchOS 26(2025年9月リリース)から睡眠スコア機能を搭載し、睡眠計測が大幅に強化されました。

Apple Watchの睡眠スコア構成:

  • 睡眠時間:50点(最も配点が高い)
  • 就寝時刻の一貫性:30点
  • 睡眠中断:20点

Apple公式サポートによると、睡眠スコアは0〜100点で評価され、「非常に高い」(96〜100点)から「非常に低い」(0〜40点)まで5段階で分類されます。

Apple Watchの特徴として、睡眠ステージ(深い・レム・コア睡眠)よりも「規則正しい睡眠習慣」を重視した設計になっている点が挙げられます。毎日同じ時間に就寝することでスコアが上がりやすい傾向があります。

Fitbitの睡眠計測の特徴と3時間ルール

Fitbitは睡眠計測の歴史が長く、220億時間以上の睡眠データを分析してきた実績があります。

Fitbitの睡眠スコア構成:

  • 睡眠時間:50点
  • 睡眠の深さ:25点
  • 睡眠時の心拍数・酸素変動量:25点

Fitbit公式ヘルプによると、平均的なスコアは72〜83点で、80点以上であれば良質な睡眠と評価されます。

⚠️ Fitbitの注意点:3時間ルール

Fitbitには「睡眠ステージの解析には3時間以上の連続した睡眠データが必要」という仕様があります。

3時間ルールの影響:

  • 短時間の仮眠や昼寝は睡眠として記録されにくい
  • 途中で30分以上起きると、睡眠が分断されてカウントされる
  • 睡眠時間が3時間未満だと睡眠スコアが表示されない

この仕様は、仮眠を多用する人や、夜中に長時間目が覚める人にとってはストレスになる可能性があります。短時間睡眠も記録したい場合は、OuraRingやGarminなど別のデバイスを検討してください。

また、Fitbit Premiumへの加入(月額約640円)で、睡眠中の心拍数詳細や睡眠プロフィールなど追加機能が利用可能になります。

Oura Ringの睡眠計測の特徴

Oura Ringは睡眠計測に特化した設計で、スマートリングの中でも高い精度を誇ります。

Oura Ringの強み:

  • 睡眠トラッキング精度79%(PSGの83%に近い水準)
  • 昼寝・仮眠も正確に検出(20分程度の短時間睡眠も認識)
  • SpO2センサー搭載:血中酸素レベルの変動を継続モニタリング
  • バッテリー最大8日間

Oura Ring 4の日本発売により、国内でも正規購入が容易になりました。本体価格は52,800円〜74,800円で、月額999円(年額11,800円)のサブスクリプション加入がほぼ必須です。サブスク未加入だと基本的なスコアしか表示されず、詳細な分析機能は利用できません。

HUAWEI・Xiaomi・Samsungの睡眠計測の特徴

中価格帯のスマートウォッチ・スマートバンドでも、実用的な睡眠計測が可能です。

ブランド特徴価格帯
HUAWEITruSleepアルゴリズムで睡眠ステージを詳細分析。いびき検出対応モデルあり8,000〜50,000円
Xiaomiコストパフォーマンスが高い。Smart Band 9で睡眠スコア・ステージ分析対応5,000〜30,000円
SamsungGalaxy Watchシリーズで睡眠コーチング機能。睡眠時無呼吸の傾向検出にも対応30,000〜60,000円

これらのブランドはサブスクリプションなしで基本機能が使えるため、ランニングコストを抑えたい人に向いています。

日本メーカー(オムロン・SOXAI)の選択肢

日本発の睡眠計測デバイスも選択肢として存在します。

オムロン「ねむり時間計」について オムロンの「ねむり時間計」シリーズは枕元に置くだけで睡眠を記録できる製品でしたが、2024年3月にアプリサービスが終了し、現在は実質的に利用できなくなっています。代替製品の販売もないため、オムロンの睡眠計測デバイスは選択肢から外れる状況です。

SOXAI Ringについて SOXAI Ringは日本発のスマートリングで、睡眠管理に特化した設計が特徴です。

SOXAI Ringの強み:

  • 日本睡眠学会の専門家監修によるアルゴリズム
  • サブスクリプション不要(買い切り型)
  • 日本語アプリ・国内サポート対応
  • 睡眠時無呼吸の傾向を血中酸素レベルから推定

本体価格は約32,800円で、Oura Ringと比較するとサブスク費用がかからない分、長期的なコストを抑えられます。

睡眠スコアの算出方法と平均点の目安

各ブランドの睡眠スコアは算出方法が異なるため、単純比較はできません。以下に各ブランドの傾向をまとめます。

ブランドスコア範囲平均的なスコア重視する要素
Garmin0〜100点72点睡眠時間+睡眠の質(深い睡眠・HRV)+回復度
Apple Watch0〜100点睡眠時間+就寝時刻の一貫性+睡眠中断
Fitbit0〜100点77点(日本人平均)睡眠時間+睡眠の深さ+心拍数・酸素変動
Oura Ring0〜100点睡眠時間+睡眠効率+睡眠ステージ+HRV

ブランドによって「何を良い睡眠と定義するか」が異なるため、自分が改善したいポイントに合ったデバイスを選ぶことが重要です。


睡眠が記録されない・データがおかしいときの原因と対処法

「昨日の睡眠が記録されていない」「実感と数値がズレている」という場合、以下の原因と対処法を確認してください。

短時間睡眠や仮眠が記録されない原因

デバイスによっては、短時間の睡眠が記録されないケースがあります。

記録されない主な原因:

  • 最低記録時間の制限:Fitbitは3時間未満、Apple Watchは睡眠スケジュール外の睡眠を記録しにくい
  • 動きが多い:頻繁に寝返りを打つと「覚醒」と判定される
  • 装着が緩い:センサーが肌に密着せず、データが取得できていない

対処法として、仮眠を多用する人はOura RingやGarminなど、短時間睡眠の検出に強いデバイスを選ぶことを推奨します。

睡眠時間が実感とズレる原因

「8時間寝たはずなのに6時間と記録された」という場合、以下の原因が考えられます。

ズレが生じる原因:

  • 入眠前にベッドで静止していた時間が睡眠としてカウントされている
  • 途中覚醒の時間が差し引かれている
  • 起床後にベッドでゴロゴロしていた時間が含まれていない

多くのデバイスでは「ベッドに入った時間」ではなく「実際に眠っていた時間」を記録するため、実感とのズレが生じやすいです。これは仕様上の正常な動作であり、実睡眠時間を正確に把握するためにはむしろ適切な処理と言えます。

睡眠ステージが表示されないときの確認ポイント

睡眠ステージ(深い睡眠・レム睡眠など)が表示されない場合、以下を確認してください。

✅ 確認ポイント:

  • デバイスの心拍センサーが有効になっているか
  • 装着位置が適切か(手首の骨の上を避ける)
  • バッテリー残量が十分か(残量不足だと心拍計測が停止する機種もある)
  • 睡眠時間が最低記録時間を満たしているか

デバイス・ブランド別の記録条件の違い

各ブランドで睡眠を記録するための条件が異なります。

ブランド最低睡眠時間特記事項
Fitbit約3時間途中30分以上の覚醒があると分断される
Apple Watch制限なし睡眠スケジュール設定で検出精度が向上
Garmin制限なし昼寝も自動検出可能
Oura Ring制限なし20分程度の仮眠も検出

交代勤務・不規則な睡眠パターンへの対応

夜勤や交代勤務で睡眠時間が不規則な場合、デバイスの自動検出がうまく機能しないことがあります。

対処法:

  • 睡眠スケジュールを手動で調整:Fitbit・Apple Watchは複数の睡眠スケジュールを設定可能
  • 昼寝検出機能のあるデバイスを選ぶ:Garmin・Oura Ringは日中の睡眠も自動検出
  • 手動で睡眠時間を編集:記録後に就寝・起床時間を修正できるデバイスが多い

睡眠計測の精度を高める正しい装着方法と設定

正しい装着方法と設定で、睡眠計測の精度を高めることができます。

装着位置と締め付け具合の調整

🎯 スマートウォッチ・スマートバンドの場合:

  • 手首の骨(尺骨茎状突起)から指1〜2本分上に装着
  • バンドは指1本が入る程度の締め付け(緩すぎるとセンサーが浮く)
  • 睡眠時は日中よりやや緩めでも可(血流を妨げない程度)

🎯 スマートリングの場合:

  • 人差し指が最も精度が高い(指の構造上、センサーが安定しやすい)
  • 中指・薬指でも計測可能(装着感重視なら選択肢に)
  • リング内側のセンサー部分が指の腹側に来るよう装着

睡眠感度設定の使い分け

一部のデバイスでは、睡眠検出の感度を調整できます。

感度設定の目安:

  • 「高感度」設定:寝つきが悪い人、睡眠が浅い人向け
  • 「通常」設定:一般的な睡眠パターンの人向け
  • 「低感度」設定:よく動く人、寝返りが多い人向け

感度設定はFitbitやGarminの一部機種で調整可能です。

バッテリー残量と計測精度の関係

バッテリー残量が少なくなると、心拍センサーの計測頻度が下がる機種があります。

⚡ バッテリー管理のコツ:

  • 就寝前にバッテリー残量が30%以上あることを確認(Apple Watchは30%未満で充電を促す通知あり)
  • 入浴時間に充電するルーティンを作ると忘れにくい
  • 睡眠中に充電が必要な場合は、昼間の活動量計測を優先するか判断

目的別・睡眠計測デバイスの選び方

自分の目的やライフスタイルに合ったデバイスを選ぶための指針を示します。

睡眠の傾向を把握したい人向けの選択肢

「まずは自分の睡眠パターンを知りたい」という人には、以下がおすすめです。

📊 おすすめデバイス:

  • Garmin vivosmart 5:軽量・バッテリー7日・睡眠スコア対応(約18,000円)
  • Xiaomi Smart Band 9:コスパ重視・睡眠ステージ分析対応(約5,000円)
  • Fitbit Inspire 3:シンプルな操作性・睡眠スコア対応(約13,000円)

短時間睡眠や仮眠も記録したい人向けの選択肢

仮眠を活用する人や、夜中に何度も起きる人には、短時間睡眠の検出に強いデバイスが適しています。

⏰ おすすめデバイス:

  • Oura Ring 4:20分程度の仮眠も正確に検出(52,800円〜+月額999円)
  • SOXAI Ring:日本製・サブスク不要・仮眠検出対応(約32,800円)
  • Garmin fenixシリーズ:昼寝の自動検出対応

装着感を重視したい人向けの選択肢

「寝るときに何かを身につけるのが苦手」という人は、装着感の軽いデバイスを選びましょう。

💤 装着感が良いデバイス:

  • スマートリング全般:指輪なので睡眠への影響が少ない
  • Xiaomi Smart Band 9:約16gと軽量
  • マット型(Withings Sleep Analyzerなど):身体に装着不要

コストを抑えたい人向けの選択肢

初期費用・ランニングコストを抑えたい場合の選択肢です。

💰 コスパ重視のデバイス:

  • 1万円以下:Xiaomi Smart Band 9(約5,000円)、HUAWEI Band 9(約8,000円)
  • 1〜3万円:Garmin vivosmart 5、Fitbit Inspire 3
  • サブスク不要:Garmin全機種、SOXAI Ring、Xiaomi、HUAWEI

Oura RingやFitbit Premiumのようにサブスクリプションが必要なデバイスは、年間1万円以上のランニングコストがかかる点に注意してください。

睡眠時無呼吸が気になる人向けの選択肢

睡眠時無呼吸の傾向を把握したい場合、SpO2(血中酸素飽和度)センサー搭載モデルを選びましょう。

🫁 SpO2センサー搭載のおすすめ:

  • Oura Ring 4:睡眠中の血中酸素レベルを継続モニタリング
  • SOXAI Ring:呼吸の乱れを4段階で評価
  • Garmin Venu 3:睡眠時SpO2トラッキング対応
  • Apple Watch Series 9/10:血中酸素ウェルネスアプリ対応

⚠️ これらのデバイスは医療機器ではありません。「呼吸の乱れが頻繁に検出される」「日中の強い眠気がある」場合は、医療機関での睡眠検査(PSG)を検討してください。

サブスク費用の有無と機能制限

主要デバイスのサブスク費用と、未加入時の機能制限をまとめます。

デバイスサブスク費用未加入時の制限
Oura Ring 4月額999円/年額11,800円基本スコアのみ表示、詳細分析不可
Fitbit Premium月額640円/年額6,400円睡眠スコアの内訳・睡眠プロフィール不可
Garmin無料制限なし
Apple Watch無料制限なし
SOXAI Ring無料制限なし
Xiaomi無料制限なし

睡眠データを活用して睡眠の質を改善する方法

データを取るだけでなく、実際に睡眠を改善するための活用法を解説します。

睡眠スコアが低い原因と改善のヒント

睡眠スコアが低い場合、以下の原因と対策を確認してください。

🔻 スコアが下がる主な原因:

  • 就寝時刻のばらつき:毎日の就寝時刻が1時間以上ズレると、規則性スコアが低下
  • 途中覚醒が多い:夜中に何度も目が覚めると深い睡眠が減少
  • 睡眠時間の不足:7時間未満の睡眠が続くとスコアが下がりやすい
  • アルコール・カフェインの影響:睡眠前の摂取で深い睡眠が減少

📈 改善のヒント:

  • 就寝時刻を固定する:週末も含めて±30分以内に収める
  • 寝室の温度を18〜22℃に調整:深い睡眠に適した環境を整える
  • 就寝2〜3時間前にアルコールを控える:Garminユーザーのデータでも、アルコール摂取日は回復レベルが低下する傾向

睡眠以外の回復手段として、リカバリーウェアの効果検証筋トレ後の入浴による疲労回復も参考にしてください。

睡眠計測デバイスを使い続けるコツ

デバイスを購入しても、使わなくなってしまっては意味がありません。継続のコツを紹介します。

🔄 継続のためのポイント:

  • 毎朝のルーティンにする:起床後にスコアを確認する習慣をつける
  • 週単位でトレンドを見る:日々の変動に一喜一憂せず、1週間の平均で判断
  • スコアに振り回されすぎない:「80点以上を目指す」など大まかな目標でOK
  • 充電のタイミングを決める:入浴中など、毎日同じタイミングで充電

「スコアが気になって逆に眠れなくなる」という場合は、通知をオフにして週1回だけ確認するなど、距離を置く工夫も有効です。

医療機関での検査が必要なケース

ウェアラブルデバイスはあくまでセルフケアのツールであり、医療機器ではありません。以下のケースでは、医療機関での検査を検討してください。

🏥 受診を検討すべきサイン:

  • 日中の強い眠気が週に3回以上ある
  • いびきが大きいと指摘される、または自分でも気づく
  • 睡眠中に呼吸が止まると指摘されたことがある
  • 十分な睡眠時間を取っても疲れが取れない状態が2週間以上続く
  • デバイスで血中酸素レベルの低下が頻繁に検出される

睡眠不足が運動パフォーマンスに与える影響については、スタミナ切れの原因と対策で詳しく解説しています。

睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合、医療機関でのポリソムノグラフィー(PSG)検査を受けることで、正確な診断と治療につなげられます。


よくある質問

スマートウォッチはなぜ寝たことがわかるのか?

心拍数の低下と体の動きの減少を組み合わせて判定しています。心拍変動(HRV)のパターン変化も入眠の判断材料になります。

スマートウォッチとスマートリングはどちらが精度が高い?

睡眠計測に限ればスマートリングの方が精度が高い傾向があります。指は手首より血管が豊富で、心拍の検出が安定するためです。

スマートウォッチとスマートバンドはどちらがよい?

睡眠計測だけならスマートバンドでも十分です。通知・決済・GPSなど多機能を求める場合はスマートウォッチが適しています。

深い睡眠の時間が短いと表示されるのはなぜ?

デバイスの検出精度の限界で実際より短く表示される場合と、本当に深い睡眠が少ない場合があります。1週間の平均で13〜23%が目安です。

サブスク費用がかかるデバイスはどれ?

Oura Ring(月額999円)とFitbit Premium(月額640円)が主なサブスク型です。Garmin・Apple Watch・SOXAI Ringはサブスク不要で全機能が使えます。

睡眠計測デバイスのデータは医療診断に使えるか?

使えません。すべてのウェアラブルデバイスは「ウェルネス・フィットネス目的」であり、医療機器ではありません。正確な診断にはPSG検査が必要です。

まとめ

睡眠計測デバイスは、日々の睡眠傾向を把握し改善に役立てるツールとしては十分な精度を持っています。総睡眠時間の検出精度は約90%と高く、「自分が何時間眠れているか」を客観的に知る手段として有効です。

一方、睡眠ステージ(深い睡眠・レム睡眠など)の判定精度は50〜60%程度にとどまるため、細かな数値に一喜一憂する必要はありません。1週間〜1ヶ月の平均で傾向を把握するのが適切な使い方です。

デバイス選びのポイント:

  • 短時間睡眠も記録したい→Oura Ring、SOXAI Ring、Garmin
  • コストを抑えたい→Xiaomi Smart Band、Garmin(サブスク不要)
  • 装着感を重視→スマートリング全般
  • 多機能を求める→Apple Watch、Garmin

睡眠スコアに振り回されすぎず、長期的な傾向を把握するツールとして活用しましょう。日中の強い眠気や呼吸の乱れが続く場合は、デバイスのデータを参考に医療機関への相談も検討してください。

【参考】

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